人命救助に署長感謝状−延岡署

延岡市沖田町の谷名さん

　延岡警察署（黒瀬信太郎署長）は２４日、自転車から転倒した６０代男性の人命救助に功労があったとして、延岡市沖田町の会社員、谷名丞二さん（４５）に署長感謝状を贈った。

　谷名さんは６日午後３時１５分ごろ、同市中の瀬町で業務を終え車に乗り込んだ際、ふらつきながら自転車に乗る男性が横転し、土手から落下する様子を目撃。周りにいた人に消防署への通報を依頼すると、自ら土手を下りて転倒した男性へと駆け寄り、声掛けを行うなどして現場に待機、駆け付けた救急隊員らに状況を説明するなどした。

　同署によると、男性の転倒は持病によるもので、転倒によるけがはなく、容体も回復に向かっているという。

　現場はガードレールがなく、土手下までは１メートル以上の深さがあった。路上からは下が見えにくく、谷名さんが転倒の様子を目撃していなければ、発見が遅れ、重大な事故につながっていた恐れもあったという。

　黒瀬署長は「よく、勇気を持って一歩を踏み出してくれた。大切な市民の命を救ってくださり、署としても深く感謝している」と謝辞。

　谷名さんは「周りの人たちの協力があってこそだったので、自分だけ（感謝状を）もらっていいのかな、という気持ち。何より、男性が回復したと聞いて安心しました」と話していた。