本紙掲載日:2023-03-01
(3面)

幅広い知見と基礎力を

語らい合って交流する合同研修会の参加者ら

将来像を語り合う-異業種の若手職員が合同研修

 「延岡市ではたらく若手(産・官・学)合同研修」がこのほど、市役所講堂であり、市内の民間企業・団体、市役所、高千穂町を含む小中学校の若手職員計約80人が参加して、社会人としての気構えを新たにした。

 県北で働く人材として期待されていることを自覚し、幅広い知見を得て、社会人の基礎力を養ってもらうことを目的に、市と市教育委員会、市キャリア教育支援センターが開催。参加者は地元で活躍する先輩社会人の体験談を聞き、互いに目指す将来像を語り合った。

 先輩社会人は元ユニクロ駅伝部選手で現在は旭有機材社員の福島玲奈さんと、延岡駅前複合施設エンクロスを設計した建築家の山根俊輔さんが対談。福島さんは選手時代に自分を追い込んで成長できた自信、けがによる大きな挫折感、故郷延岡で結婚して2人の子どもに恵まれ、育児と仕事を張り切りながら、再び走り始めた現在の幸福感を素直な言葉で語った。

 山根さんは、就職した東京の事務所で8年間にわたりエンクロスの設計・建設に携わる中で、延岡に愛着を深めていった経緯を説明。広島出身ながら、自立して延岡に事務所を構え、まちおこし活動にも取り組んでいることを紹介した。

 参加者に向け福島さんは、厳しさを克服してこそ成長できた自身の経験から、「あと一踏ん張れば乗り越えられるところまで頑張ってほしい」と激励。一方で、「人生は一度きり。楽しまなくてどうする」とも話し、頑張ってもだめなときは思い切って環境を変えることで、新たな喜びが生まれる可能性を示した。

 山根さんは「上の世代の人たちが頑張ってくれたからこそ、僕たちにはまだ悩む時間が残っていて、その世代の人がいなければ絶望しかなかったかもしれない」と感謝。若手職員に対しては、「先輩たちが頑張ってくれたから」と後輩に言ってもらえる将来なら「まだまだ延岡には希望がある」として、「イケてる10年後になっていればいい」と鼓舞した。

 この後、参加者は5、6人のグループごとに、目指す自分の将来像を語り合うなどして交流。「たくさんの子どもに愛情を注げる先生になる」「自分の仕事だけでなく後輩を指導できる先輩になる」

 「自分の経験を生かして働きやすい環境をつくる」「どの部署に配属されても頼られる存在になる」などと目標を掲げていた。

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