本紙掲載日:2023-03-03
(6面)

仮想空間体験し、創造力養う

VRゴーグルを使って仮想空間を体験する生徒

「んまつーポス」がワークショップ−三川内小中

 延岡市立三川内小中学校(和田健校長、46人)で2月8日、コンテンポラリーダンスカンパニー「んまつーポス」(豊福彬文代表)による授業があった。中学部1〜3年生15人が受講。VR(バーチャル・リアリティー)ゴーグルを使った仮想空間などを体験した。

 文化庁「文化芸術による子供育成推進事業」の一環。芸術家の表現手法を取り入れたワークショップにおいて、子どもたちが正解のない課題に創造的、創作的に取り組み、コミュニケーション能力の育成を図ることを目的としている。

 んまつーポスは、スポーツマンの逆読み。同団体は「STEAM教育」(=科学、技術、工学、芸術、数学の五つの英単語の頭文字を組み合わせた造語)にも取り組んでおり、同校では全3回の授業をさまざまな要素を交えて展開している。

 2回目のこの日は冒頭、3Dセンサーでダンスを記録したものを仮想空間で踊らせ、現場で踊るダンサーと共演させる「メタバースダンス」の公演の様子を紹介した。

 その後、4班に分かれてVRゴーグルを装着。仮想空間を体験した。ゴーグルを着けた生徒が見ている仮想空間を、ほかの生徒はパソコン画面で見守り、攻撃や進む方向などを助言。各グループで仮想空間上に1体のアバター(同空間上の分身)を作り、別グループのアバターと同じ空間に入れたり、ハイタッチできたりすると、見守った生徒も手をたたいて喜んだ。

 体験を終えた生徒に「仮想空間では海外の人とも同じ時間が過ごせる。僕たちは海外の人とダンスも作れないかと考えている」とメンバー。

 続いて、オンラインで活動の様子を見守った宮崎大学農学部森林緑地環境科学科の多炭雅博教授が、水に関する研究でもメタバース(インターネット上の仮想空間)が活用されていることなどを紹介。生徒らは多炭教授にさまざまな質問を行い、自分の興味を深めていた。

 河野初音さん(13)は「初めてVRを体験し、仮想空間があることに感動した。メタバースが農業にも関係していることに驚いた。次回の授業も楽しみ」。

 豊福代表は「いろんなジャンルから考えることで価値が広がる」と話した。

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