本紙掲載日:2023-03-06
(8面)

外国人留学生らと国際交流会

県シンガポール親善協会・日之影町教委

 県シンガポール親善協会(立山周平会長)と日之影町教育委員会(橋本範憲教育長)による国際交流会は18日、町立日之影中学校(中窪順一校長、79人)であった。1〜3年生の希望者約30人が県内に住む外国人留学生らとの英会話に挑戦し、自己紹介やゲームを楽しみながら親睦を深めた。

◆中学生−英会話、恐れず挑戦

 この日は、シンガポール、中国、カナダ、ブータンなど6カ国の出身者8人が訪問。冒頭、橋本教育長があいさつに立ち、ぎこちなくも身ぶり手ぶりとユーモアを交えた英語で歓迎の言葉。緊張した様子の生徒に「今見てもらったように、恥ずかしがらず堂々と話せば何とかなるもの。英語はテストのためにあるのではないので、恐れず、存分に挑戦して」と呼び掛けた。

 交流会は8班に分かれて進行。自己紹介で団結力を高め、広げたティッシュをうちわで飛ばしながら箱に入れる「ティッシュバスケット」と、フィンランド発祥の投てきスポーツ「モルック」のチーム戦を楽しんだ。

 生徒たちは「ゴーゴー!」「ナイストライ!」などと積極的に声を掛け合い、好プレーが飛び出すと、グータッチや抱擁を交わして喜ぶ姿が見られた。昼食後は町内の名所散策や大人(おおひと)神楽保存会(甲斐義孝頭取、29人)による日之影神楽の披露もあった。

 3年生の大村政乃進さん(15)は「これからの時代は、英語でのコミュニケーションは必須になると思って参加しました。緊張したけど、いろいろな国の方と話せて楽しかった」と笑顔。

 シンガポール出身のハンダヤニィ・インダさん(25)は「英語は多くの国で話されており、国ごとに特徴があるので(生徒にとって)良い経験になったと思う。人生の可能性も広がるので、勉強を続けて世界で活躍できる大人になってほしい」とほほ笑んだ。

 同親善協会は長年、人材の相互派遣を通じてシンガポールとの良好な国際関係維持に力を尽くしている。1992年、夏に県内の生徒を派遣して冬にシンガポールの生徒を受け入れる「子どものホームステイ交流事業」を開始。2014年からはミャンマーを加えた3カ国交流を展開しており、19年までに延べ1700人が参加した。

 これに、日之影中学校も19年から参加。しかし、新型コロナウイルスのまん延で事業が休止となり、「渡航はできないが外国人と交流ができ、英語を学ぶ機会がつくれないか」と、初めて交流会形式で開催された。

 菊池佐和子事務局長は「『英会話ができるようになる』というより『英会話を使った交流で友達をつくる』ということを目的にしている。さまざまな国や人に興味を持ち、世界観を広げるきっかけになればうれしい」と話していた。

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