本紙掲載日:2023-03-16
(6面)

天正遣欧使節団を学ぶ

講師を務めた天正遣欧使節顕彰会の上杉理事長

延岡聖心ウルスラ学園高と聡明中・高

◆顕彰会の上杉宗聖理事長が講演

 延岡市緑ケ丘の聖心ウルスラ学園高校(佐々木◎(◎は逸二点しんにょう)夫校長)と同学園聡明中学校・高等部の生徒約600人が2月20日、同校記念体育館であった天正遣欧使節顕彰会の上杉宗聖理事長の天正遣欧使節団に関する講演に耳を傾けた。

 上杉理事長によると、1582年に使節団の伊東マンショ、千々石ミゲル、中浦ジュリアン、原マルチノの4人はローマ教皇に謁見(えっけん)するために出航。そのうち、西都市出身の伊東マンショがローマ教皇から騎士の称号に加えローマ市民権も与えられたことを紹介し、「今を生きている僕たちよりも国際人だった」と話した。

 帰国するとキリスト教の布教を認める織田信長からキリスト教信者を追放する豊臣秀吉の時代に移り変わり、4人は秀吉から小姓になるよう命令される。伊東、中浦、原は最後までキリスト教を信仰し、千々石は家族の命を守るために棄教したという。上杉理事長は4人それぞれが大切にした「仁(思いやりの心)、義(裏切らない心)、忠(人に尽くす心)、孝(親孝行)を日本人は大事にしなければいけない」と強く呼び掛けた。

 生徒を代表して聖心ウルスラ学園高2年生の中村莉緒さんは「日本史で学習する程度であまり詳しく学ぶことがなかったので、非常に良い機会になりました」と礼を述べた。

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