本紙掲載日:2023-03-17
(3面)

3年ぶり推進セミナー

講演する国立循環器病センター名誉所員の妙中義之さん

東九州メディカルバレー構想

◆医工連携のキーマン5人が講話

 東九州メディカルバレー構想推進セミナーinNOBEOKAがこのほど、延岡市紺屋町のエンシティホテル延岡で開かれた。医療・介護・福祉機器開発を目指す企業やその関係者、同構想に興味を持つ約60人が参加、医療関連機器産業への参入促進などに対する意識を高め、知識を深めた。新型コロナウイルス感染症の拡大もあり、現地開催は3年ぶり。主催は県と延岡、日向市、門川町の2市1町でつくる県北部メディカル産業推進協議会。

 講演に先立ちあいさつに立った延岡市の読谷山洋司市長は、「セミナー開催は大きな意味を持つ。それぞれにとって実り多いセミナーになり、交流を深めていただくことで医療の水準が大きく上がっていくスタート台にしていただきたい」と述べた。

 講演は、国立循環器病センターの妙中義之名誉所員や宮崎大学医学部血液・血管先端医療学講座の鶴田敏博教授ら全国規模で医工連携に携わるキーマン5人が登壇。

 妙中名誉所員は「地域での医療機器・ヘルスケア領域での活動に期待すること」のテーマで話し、医工連携の推進について「活動が試作品止まりで終わらず出口にまで行くには、事業としての収益や社会での実践、医療と工業、商業との連携が大切。『誰にとって、どんな価値を提供するために何をするのか』が大事」などと語った。

 会場には主催者や県内外の企業など5団体のブースが設けられ、それぞれの取り組みや開発した医療関連機器が展示された。講演後には交流会があり、参加者らが情報交換を行うとともに親睦を深め合った。同セミナーはオンラインでも行われ、約60人が参加したという。

 東九州メディカルバレー構想は、大分県から宮崎県に広がる東九州地域において血液や血管に関する医療を中心に、産学官が連携を深め、医療機器産業の一層の集積と地域経済への波及、さらにはこれらの産業集積を生かした地域活性化、医療の分野でアジアに貢献する地域を目指している。

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