本紙掲載日:2023-03-24
(3面)

震度7発生、屋上へ一斉に

方財小の屋上に避難する地域住民たち

方財町と方財小が合同防災訓練

 日向灘に面し、五ケ瀬川、大瀬川、北川、祝子川の河口にある延岡市の方財町は12日、方財小学校(内藤功校長、27人)と連携して合同防災避難訓練を行った。地域の人、児童と保護者ら約180人が同時に避難。南海トラフ巨大地震への意識を高めた。コロナ禍もあり、合同訓練は3年ぶり。

 避難場所は方財小学校、ほうざい保育園、観音寺の3カ所。震度7の東南海地震が発生したとの想定で、町内に災害発生を知らせるアナウンスが流されると、子どもからお年寄りまでが、近くの避難場所を目指して一斉に避難した。消防団車両が町内を巡回し、区の役員も誘導灯などを使って、各所で誘導した。

 このうち方財小学校に避難した町民は非常用階段を上って、校舎と体育館の屋上へ駆け上がった。屋上からは、一帯と海岸線、市街地の景色が一望でき、住民たちは改めて、危機意識と一刻も早い避難の重要性を確認した様子だった。

 その後、同校運動場では、児童の保護者で看護師の日睿柁さんと島田紫(ゆかり)さんが、骨折の処置、対応などを講習。また、地元消防団がプールの水をくみ上げ、車載のホースから放水する消火作業を実演した。

 同小2年の濱月飛真さん(8)は「改めて避難する時の道を理解することができた。屋上はすごく高かった」。母親のひかるさん(33)は「災害はいつ起こるか分からないので、こうした訓練が行われることは、親としてもありがたい」と感想。

 同小の内藤校長は「地域住民と合同で避難することで、児童もより危機感を持って訓練できたと思う。最近は、地域との合同行事が少なくなっていたので、コロナの規制緩和を機に少しずつ行事も増やしていければ」と話した。

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