本紙掲載日:2023-03-27
(2面)

安心して暮らせるまちづくりを

第18回門川町福祉推進大会

◆福祉の課題を共有

 いつまでも安心して暮らせる町づくりの実現を目指して、第18回門川町福祉推進大会が18日、町総合文化会館で4年ぶりに開かれた。町内の福祉推進委員や民生委員児童委員、高齢者クラブ会員、ボランティア連絡協議会員ら約260人が参加。講演会を通して、地域での社会的孤立や経済的困窮などの課題を共有し、地域福祉への理解を深めた。

 主催は町社会福祉協議会(中城廣美会長)。大会テーマは「住民参画による人にやさしい福祉の町づくりをめざして」。

 開会式で、金丸芳子副会長は「地域福祉を町づくりの視点で進める重要性が高まっている。目指すべき地域の姿を共有し、安心できる暮らし、つながりについて考えてほしい」とあいさつ。来賓の山室浩二町長は「すべての町民がお互いを気遣い、安心して住みやすいと思えるまちづくりに向け、より一層の協力をお願いしたい」と呼び掛けた。

 講演は、鳥取県日野町を中心に地域福祉や防減災活動に取り組む日野ボランティア・ネットワーク代表の山下弘彦さんが講師を務め、「暮らしの安心を支える、地域のつながりづくり」と題して話した。

 山下さんは、地域の関係希薄化や孤立化、コロナ禍の影響など地域福祉の現状や課題について、2019年7月豪雨など自身が参加した災害ボランティア活動での体験談、聞き取りなどを交えて説明。「災害時の早期避難には地域の人の声掛けが一番。いざという時、お互いに声を掛け、どうやってみんなで助かるかが大事」と強調した。

 そのためにも、日頃からの地域での見守り、声掛けなどが重要と説き、住民同士で何らかの形での声掛け、お互いに気に掛けていると感じることが必要と説いた。

 また、同ネットワークの活動として、高齢者に手作りの誕生日プレゼントを届ける企画、生活支援につながる訪問活動などを紹介。幅広い世代の個人、団体などが地域を越えて参加することで、地域の緩やかな連携、ボランティア育成、地域課題の共有などにつながり、課題解決に向けた取り組みとなっていると話した。

 結びに、住民や支援者などが、自分一人でやらなくてはいけないという意識を持つことなく、お互いに支え合う関係が大切と話し、「門川町でも地区ごとに必要なこと、出来ることは異なると思うが、ぜひ地域で話し合いをしてほしい」と呼び掛けた。

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