本紙掲載日:2023-03-30
(7面)

介護福祉士に全員合格-門川高、初の快挙

介護福祉士国家試験に全員合格した門川高校福祉科の卒業生(提供写真)

 介護福祉士の国家試験の合格発表が24日にあり、県立門川高校(村社貞利校長)の福祉科の卒業生12人が全員そろって合格した。全員合格は前身となる県立門川農業高校の福祉生活科設置(1996年度)以来、初の快挙。

 介護福祉士の資格取得は入学時からの目標。12人は1年生の時から「一人一人ではなく、クラスみんなで頑張ろう」と声を掛け合い、座学と実習に取り組んできたという。

 特に実習はコロナ禍の影響で、施設実習のほとんどを校内実習に切り替えざるを得なかった。施設実習に取り組めたのは、たった3日間。「それでも、それまで想像するしかなかった対象者との関わり方や現場の雰囲気を、より具体的に感じ取ることができた」と山本優那さん(18)=延岡・南中出身=は振り返った。

 試験は1月に行われ、結果は同日、インターネットで発表された。卒業生たちは同校や自宅に待機し、その時を待った。全員合格が分かると、同校では卒業生や職員から歓声が上がり、同校の公式インスタグラムに速報が流れた。

 「1年生の時から、みんなでずっと言い続けてきたことなので本当にうれしかった」と塩月彩乃さん(18)=門川中出身=。12人はこれから進学や介護福祉施設への就職など、それぞれ新たな道に進む。

 言語聴覚士になる夢をかなえるため、福岡県内の専門学校に進学する盛永瑞稀さん(18)=財光寺中出身=は「対象者の思いに寄り添う大切さなど、この3年間に学んだことを生かして、しっかり頑張りたい」と語った。

 なお県内の県立高校では妻高校と日南振徳高校も今回、初となる同試験の全員合格を果たしている。

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