本紙掲載日:2023-03-31
(2面)

橋を特撮ヒーロー化−インフラを観光資源に

日向市でインターンシップ−宮大生が成果発表

 日向市などが国内インターンシップ(就業体験)生として受け入れていた宮崎大学地域資源創成学部2年生4人の合同成果発表会が20日、同市上町の日向商工会館であった。4人は、同市の中心市街地活性化事業、日向商工会議所が取り組むインフラツーリズム、清掃・ビルメンテナンス業などを手掛けるグローバル・クリーンの企業活動などについて学び、学生ならではの新たな視点から調査研究した成果を発表した。

 発表内容は、黒木健太さん(20)と坂本想来さん(20)が市の中心市街地活性化事業の事業評価。伊達加真さん(20)は、日向入郷圏域におけるインフラツーリズムの調査研究、成合悠仁さん(20)はクリーンの力を使って社会課題の解決を行う新規事業の立案。いずれも同学部が実施する専門科目「国内インターンシップ」で出身地の同市を選択し、2月20日から約1カ月間にわたり活動した。

 このうち、伊達さんは日向商工会議所のインフラを観光資源化するインフラツーリズムを学び、「橋を見る楽しさを知ってもらうために」と題して発表。上椎葉ダムや市内の塩見橋などの見学のほか、椎葉村役場などでの聞き取りを通してインフラに対する見方や考え方が変わり、ただの構造物ではなく観光資源としての価値を改めて感じたと感想。

 テーマに橋を選んだ理由を「橋のデザイン、歴史に引かれた」「日向は平らな地形で川が多いため橋も多い」と話した。

 その上で、個性豊かな橋の魅力を多くの人に伝える方法として、日向の橋を特撮ヒーロー化し、併せて観光ツアーを実施することを提案した。

 理由として、‥豕の橋を擬人化したキャラクターはあるが、特撮ヒーロー化はない∨楔のご当地ヒーローは人気があり、特撮ヒーローが好きな県民性なのでは市内保育園でのアンケート調査などから特撮ヒーローは、子どもや若者に人気があるなどを挙げた。

 続いて、自身が考案した特撮ヒーローを披露。橋のデザインを、キャラクターの性格や設定、デザイン、世界観などに生かしたことを紹介した。

その他にも、市内各地の橋を巡る観光ツアーのプラン、特撮スーツ製作の課題解決法、売り上げの予測、グッズの展開、地区別の観光商品の開発など、さまざまなアイデアを説明した。

 最後に、伊達さんは、「橋には設計者の思い、個性が込められている。橋と特撮ヒーロー、その他の分野と組み合わせることで橋の個性を引き出し、全国の人に伝えたい」と結んだ。

 講評で同会議所の清水邦彦専務理事は「特撮ヒーロー化の提案には驚いた。さらなる研究を進め、卒業論文でまとめてほしい」とたたえた。報告会後には、修了式もあり、4人に修了証が手渡された。

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