本紙掲載日:2023-04-05
(3面)

へべす植樹祭−地域の人らが交流

植樹後に記念写真
へべすの苗木を植える参加者

ひむか農園−日向市東郷町下三ケ

◆作放棄地活用

 日向市東郷町下三ケの仲深地区深谷でこのほど、へべす(平兵衛酢)植樹祭があり、へべす団地化に取り組む農業法人「ひむか農園」(飯田英之農場長)の関係者や地域の人ら約70人が参加、植樹体験を通し交流を深めた。

 参加者らは、用意された1メートルほどに育った2年生のへべすの苗200本を、それぞれの思いを込め丁寧に植えた。2年後の8月初旬には収穫できるという。

 母親ときょうだいの家族4人で参加した坪谷小4年の海野輝陽さんは、「土を踏み固める時、ふわふわで楽しかった。昆虫の幼虫が飛び出しおもしろかった。へべすは苗を植えて実になることが分かり勉強になった。苗の向きに注意して植えた」と感想を話した。

 植樹体験後には、交流会もあり、地域住民らの協力でしし鍋とバーベキューを味わい、へべす栽培のスタートを祝うとともに作業の疲れを癒やした。

 ひむか農園は2019年、地域の耕作放棄地を解消しようとへべす栽培に参入。今年度は仲深地区深谷の第1工区エリア2ヘクタールの造成工事が完了し、1700本を定植する計画。既に同市富高西川内で2ヘクタール1500本を栽培しており、合わせた栽培面積4ヘクタールは県内最大規模のへべす農家になるという。

 さらに仲深地区深谷では、2年後の25年に8ヘクタールにまで栽培面積を拡大し、富高西川内と合わせて10ヘクタールとし、24年に9トン、29年に120トン、33年に250トンの生産を目指している。

 同農園の内山雅仁取締役は、「へべすの果実としてのポテンシャルが高いことは分かっていた。収穫、収量が少なく、全国的にはまだまだ知名度が低い。生産量を上げるべく一大農園にしようと参入した」と経緯を説明。

 また、「へべすは国内のみならず世界にも十分通用する。ここから、へべすを国内、世界のブランドにしたい。日向、宮崎に人が集まるような、そんな〃へべすの里〃にしたい」と将来の展望を語った。

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