表情豊かな創作人形

野坂さん（宮崎市）の作品展−１４日まで虎彦サロン

　人形作家、野坂敬子さん（７４）＝宮崎市清武町在住＝による創作人形展「はんなり」が、１４日まで延岡市幸町の虎彦サロン（風の菓子虎彦内）で開催されている。丁寧に作り込まれた表情豊かな人形たちが、来店客の注目を集めている。観覧無料。開場時間は午前９時〜午後７時（最終日は同５時まで）。

　野坂さんは和裁を仕事にしており、その技術を生かしながら１３年前から人形作りを始めた。これまでに、夫の敬さん（７４）＝元宮崎学園短期大学保育科長＝と縁のあった白浜学園（日向市）で何度か展示会を開いている。

　虎彦サロンでは初の展示会。「はんなり」は関西の言葉で華やかさや上品さを合わせ持った状態を表現する言葉。ひな人形をイメージしたものや、着物姿の新郎新婦、りりしい兄とかわいらしい妹をテーマにしたものなど、テーマに沿った昭和の雰囲気漂う作品が並んでいる。

　人形の着物は実物のリメークで、人形の顔は丹念に和紙を貼り付けて成形している。野坂さん自身も着物が好きで、着物を着せたくなる人形を形にしているという。

「人形そのものを見てほしいというより、着物を着る機会も少なくなっている今、人形を見ることによって、たまには着物を着てみようと思ってもらえたら。非日常的を楽しむ気持ちになってもらえたら」と話していた。