本紙掲載日:2023-04-13
3面

利用実績のない65歳以上に限度額

県内6金融機関−ATM振り込み

◆特殊詐欺被害防止へ

 県警と九州財務局宮崎財務事務所の要請を受け、県内の6金融機関は20日から、2年以上振り込み手続きを行っていない高齢者のATM(現金自動預払機)利用を、一部制限する。特殊詐欺の被害を防止するのが狙い。

 実施するのは宮崎銀行、宮崎太陽銀行、延岡信用金庫、宮崎第一信金、高鍋信金、県南部信用組合の6金融機関。これらに口座がある65歳以上のうち、ATMでキャッシュカードを使用した一定額(宮崎銀行は1日当たり30万円、その他は同10万円)以上の振り込み実績がない預金者に対し、ATMでの振込限度額(同額)を設定する。

 県警本部生活安全少年課によると、県内における昨年の特殊詐欺被害件数は52件(前年比25件増)、被害額は約1億3628万円(同約7288万円増)と前年から倍増。このうち、65歳以上の被害は29件(同20件増)と半数以上を占め、被害額は約4382万円(同約909万円増)だったという。

 県内の金融機関は2017年から、2年以上ATMの利用がない70歳以上による一定額以上の振り込みを制限していたが、65歳以上の被害増加と県警察などの要請を受け、対象を65歳以上に引き下げた。

 各金融機関は「対象となるお客さまにはご不便をおかけいたしますが、大切なご預金をお守りするための取り組みとして、何とぞご理解、ご協力をいただきますようお願いします」としている。

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