本紙掲載日:2023-04-14
(7面)

ハンドブックを製作

県が作成した「みやざきリトルベビーハンドブック」

低出生体重児の家族向け−県


 県は、低出生体重児(2500グラム未満)の家族向けに、「みやざきリトルベビーハンドブック」を作成した。低出生体重児の新生児期から3歳児の成長・発達に合わせた記録が可能な記入欄などがあり、県は「母子健康手帳を補完する冊子として活用してほしい」と話している。

 健康増進課によると、同ハンドブックは、低出生体重児の家族や当事者団体の要望を受けて作成した。従来の母子健康手帳の場合、小さく生まれた赤ちゃんの身長や体重などの成長・発達の記録を記入する際に使いづらい点もあり、使いやすい冊子の作成を望む声などが寄せられていた。

 ハンドブックには、低出生体重児の3歳までの成長・発達に合わせた記録ができる記入欄のほか、家族の孤立感や不安感を軽減するための先輩家族や支援者のコメント、低出生体重児に関する成長・発達や医療的知識、産後の母親の心身の状態やトラブル時の対応方法、困った時の相談先などを掲載している。

 低出生体重児は、出生後も医療的ケアが必要になる場合があり、発育・発達の遅延や障害などのリスクが大きいことが指摘されている。このため、保護者は子どもの健康や発育・発達など、さまざまな不安を持ちやすい傾向にあり、個々の状況に応じた丁寧で切れ目ない支援が必要という。

 県は今後も冊子の作成を続けていく考えだが、昨年度予算で初回300部を作成。県内在住で極低出生体重児(1500グラム未満)の赤ちゃんの家族と、それ以外の低出生体重児の家族の希望者を対象に、低出生体重児が生まれた医療機関(NICU)で配布する。既に退院している希望者は市町村窓口で入手できる。

 県はホームページにも今月からハンドブックの内容を掲載している。冊子は健康増進課に在庫があり、参考に閲覧することもできる。同課は「この冊子が、低出生体重児で生まれた赤ちゃんの家族の心の支えになってくれれば。県ホームページからダウンロードすればどなたでも活用できます」と話している。

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