本紙掲載日:2023-04-20
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命つなぐ営み−クサフグの産卵始まる

湾奥部の小砂利の浜で集団産卵するクサフグ(19日午後3時45分ごろ、延岡市鯛名町)

 クサフグが群れで海岸に押し寄せ、一斉に産卵する様子が19日、延岡市鯛名町で観察された。これから初夏にかけて大潮の日に命の営みを繰り広げる。

 クサフグは全長10〜15センチと日本にすむフグの仲間で最も小さい。テトロドトキシンという毒を持つ。毎年4月から7月の新月や満月の日に群れで浅瀬に押し寄せる。

 きのうは、波打ち際を行ったり来たりしていた数百匹の群れが午後3時30分すぎから産卵を始めた。雌が卵を産むと、一回り体の小さな雄がバシャバシャと体を震わせて放精。瞬く間に水が白く濁り、辺りに生臭いにおいが漂った。

 受精した卵は10日ほどでふ化し、引き潮に乗って沖合に泳ぎ出る。県北では日向市幸脇の「フクトが浦」も産卵地として知られている。

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