本紙掲載日:2023-04-26
(3面)

県内アカウミガメ過去最高−22年度

産卵シーズンを前に開かれたアカウミガメ連絡協議会

上陸1194回、産卵755回−連絡協議会

◆延岡、日向市の海岸も増加

2022年度に延岡市と日向市の海岸にアカウミガメが上陸したのは50回、産卵は34回で、前年度の上陸21回、産卵13回を上回った。県企業局で25日に開かれた保護団体や市町村の文化財担当職員らが参加して開いたアカウミガメ連絡協議会で報告された。

 県内の上陸は1194回で前年度比403回増、産卵回数は755回で同306回増だった。

 延岡市の8海岸への上陸は26回(前年度12回)、産卵15回(同5回)。日向市の7海岸への上陸も24回(同9回)、産卵19回(同8回)といずれも増加した。
 
 県文化財課は「増加の理由は不明だが調査を積み上げて分析し、今後に生かしたい」とした。

 協議会では、NPO法人宮崎野生動物研究会の岩本俊孝理事長が、回帰間隔と位置についての調査結果について発表。1回目の上陸から約17日後に再上陸したり、1回目の上陸地点から7キロ以内に再上陸する傾向が見られることなどを説明した。

 また、保護団体や市町村文化財担当の職員による状況、取り組みの報告も行われ、日向市アカウミガメ研究会はタヌキなどによる食害被害を防止する対策を紹介。延岡市文化財・市史編さん課は今年度からGPSを活用して調査することなどを報告した。

 延岡市の長浜海岸(約3・8キロ)は2006年に、日向市のお倉ケ浜と金ケ浜(約4・7キロ)は17年にそれぞれ「アカウミガメ及びその産卵地」として県天然記念物に指定されている。

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