本紙掲載日:2023-04-27
(7面)

カメラ散歩−希少種など多様な植物を観察

ユネスコエコパークの鹿川渓谷歩く

 延岡市北方町上鹿川の鹿川渓谷で22日、県環境保全アドバイザーの成迫平五郎さん(80)=同市平原町=による野外授業があった。13人が参加。遊歩道沿いで、植物観察を楽しんだ。

 鹿川渓谷は祖母・傾・大崩ユネスコエコパークの緩衝地域。豊かな自然を楽しんでもらおうと、NPO法人ひむか感動体験ワールド(高橋勝栄理事長)と上鹿川山の会(戸高正男代表)が企画した。

 この日は朝から青空が広がる絶好の観察日和。モクセイ科の落葉高木マルバアオダモは美しい真っ白の花で参加者の目を引いた。そばにはヤマフジ。成迫さんは通常のフジと比べて「ぼてーとして、丸っこい。つるの巻き方が反時計回り」と説明した。

 アジサイに似たガクウツギ、小ぶりな花が特徴のフジツツジも見頃。雪が降ったように真っ白の花を無数に咲かせるハイノキは、地面に落ちた姿も美しい。

 黄緑色のコケの中からは小さな昆虫を捕らえて食べる食虫植物のモウセンゴケを発見。足元には淡紫色のタチツボスミレ、白色のフモトスミレなどスミレだけでも複数種が小さな花を咲かせている。

 参加者は植物の模様や香りを確かめ、写真に収めた。また、成迫さんの説明を一言も聞き逃すまいと、そばで熱心にメモを取る姿も見られた。

 成迫さんは、「鹿川は落葉樹林と照葉樹林の境。希少種の植物も含めて多様な植物がそろっている」と話していた。

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