本紙掲載日:2023-05-02
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九保大に救急車2台−延岡市が寄贈

寄贈された救急車と、目録を受け取った順正学園の加計理事長(左)。右は読谷山市長

来年4月校名変更−九州医療科学大学

◆新設の救急救命コースで活用

 延岡市は、九州保健福祉大学(兒玉修学長、同市吉野町)に救急車2台を寄贈した。車両は、来年4月に新設される社会福祉学部スポーツ健康福祉学科「救急救命コース」の授業で使用される。

 救急車はいずれも、約10年の更新期限に伴い、廃棄される予定だった延岡市消防本部の中古車両。今年の3月まで現役で、内蔵されるストレッチャー、AED(自動体外式除細動器)、心電図モニターなどの医療器具は引き続き使用することができるという。

 受贈式が大学屋外のエントランスで行われ、読谷山洋司市長が、大学を運営する順正学園の加計勇樹理事長に目録を手渡した。

 読谷山市長は、管内の救急出動回数が年々増加していることに触れ「車両を存分に活用してもらい、延岡で活躍する救急救命士の育成につなげてほしい」とあいさつ。

 加計理事長は「震災や台風災害の危機感が増す中で、今後、救急救命士が担う役割は極めて大きい。専門性の高い実習を通して、卒業後、すぐに現場で活躍できる、患者の立場に寄り添った、思いやりのある人材を輩出していきたい」と謝辞を述べた。

 九州保健福祉大学は、開学25周年を迎える来年4月に、名称を「九州医療科学大学」に変更。併せてスポーツ健康福祉学科と臨床福祉学科を一つにまとめ、学科内に「ソーシャルワークコース」「スポーツ科学コース」「救急救命コース」「鍼灸(しんきゅう)健康コース」の4コースを新設する。

 このうち、救急救命コースは、医療従事者に必要な科学的思考や教養、救急医学概論、救急症候学、病態生理学といった臨床医学などを指導。災害、事故現場で傷病者の症状、病態をいち早く把握し、適切な医療機関に搬送する医療国家資格「救急救命士」の取得を目指す。

 今回寄贈された車両は、救急救命コースで2年次から行われる「救急処置実習供廚燃萢僉4擬圓糧惰、搬出の一連の流れや、走行する車内でのシミュレーション訓練など、実践的なスキルの習得に生かされるという。

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