本紙掲載日:2023-05-10
(2面)

高千穂釜炒り茶初入札会

葉の香りや色などを確認する茶商ら(8日、宮崎市)=JA宮崎経済連提供=

13年度以降で最も高く−昨年度の2倍超

◆最高値1キロ2万3000円

 高千穂釜炒(い)り茶の2023年度初入札会は8日、宮崎市のJA宮崎経済連茶流通センターで開かれた。最高値は1キロ当たり2万3000円で、昨年度(同1万1111円)の2倍超。13年度以降で最高となった。全体の平均価格は同3454円で、昨年度(同3186円)を上回った。

 関係者はG7宮崎農業大臣会合(4月22、23日・宮崎市)で釜炒り茶が振る舞われたことや、燃油・物価高騰などの影響を受けながら生産に励む農家の応援、コロナ禍明けの消費の高まりを期待する茶商の心意気もあり、高値が付いたとみている。

 釜炒り茶は、茶葉を蒸す蒸し製と違って釜で炒って作られる。釜香と呼ばれる香ばしい独特の香りが特徴で、高千穂町など西臼杵郡は生産量日本一を誇る。

 JA宮崎経済連によると、本年産は昨年並みの早さで生育が進み、適度な気温上昇と降雨により新芽が充実。寒暖差など茶の生育に適した気候条件にも恵まれ、味や香り良く、うま味成分を多く含む良質な内容に期待が高まっているという。

 入札会には西臼杵郡の生産者が「ヤブキタ」「ハルモエギ」「サキミドリ」「ウンカイ」などの品種102点、2711キロを出品。県内の茶商が茶葉を手に取って香りや色を入念に確認するなどし、入札していた。

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