本紙掲載日:2023-05-12
(2面)

点訳・音訳「技術、知識身に付けて」

延岡市社会福祉センターであった点訳・音訳奉仕員養成講習会の合同開講式

合同で開講式−奉仕員養成講習会

 視覚障害者に情報を提供するための点字訳や音声訳に関わるボランティアを育成する点訳奉仕員養成講習会と音訳(朗読)奉仕員養成講習会の合同開講式が10日、延岡市三ツ瀬町の社会福祉センターであり、受講生が学びをスタートさせた。

 講習会は、市から委託を受けた延岡愛盲協会が実施。点訳は1973年、音訳は74年から毎年開講しており、今年度は点訳に7人、音訳に12人が受講する。受講生は来年3月まで月2回、全22回の講座で点訳や音訳の基礎を学んでいく。

 開講式では、延岡ライトハウス・点字図書館の渡邉博吏館長が視覚障害者を取り巻く環境などについて紹介し、半数以上が中高年以上であること▽単身で生活している人が増加していることなど挙げた。

 その上で、「人間は情報の8割を視覚から取り入れており、視覚に頼れない人は想像以上に情報を得にくい。だからこそ点字や音声化は重要」と強調。「これから1年、講習会で技術や知識を身に付け、生かして」と激励した。

 受講生は1年間の講座を修了後、一定の基準に達した場合は市から奉仕員としての認定証が交付され、ボランティアグループ「延岡ひかりの会」に入会し、点訳、音訳のボランティアとして活動することになっている。

 同会が点訳、音訳したものは全国に発信され、昨年1年だけで約9万件の利用があったという。同会の齋藤富士男会長は「延岡で作ったものを全国の視覚障害者が利用できる。仲間に入っていただいて、全国の人に届けてほしい」と話した。

 この後、フリーアナウンサーの薗田潤子さんによる第1回の音訳奉仕員養成講習会が行われた。

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