本紙掲載日:2023-05-31
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日向特産へべす−ハウスもの、31日初出荷

丹精したへべすを選果機に移す川さん
選別されたへべすを手際よくパック詰めするスタッフ

7月下旬まで県内中心に関東へ

 日向特産の香酸かんきつ「平兵衛酢」(へべす)のハウスもの初出荷がきょう午前、日向市塩見のJA日向選果場であった。今年の出荷予想量は7月下旬までに約7トンを見込み、県内を中心に関東方面などへ出荷されるという。

 へべすは、江戸時代末期に同市富高地区で発見された同市発祥の特産品。同じ香酸かんきつ類のスダチやカボス、ユズなどより種が少なく、皮が薄いため、果汁がたっぷりふんだんでビタミンCや必須アミノ酸、フラボノイドなど多く含まれている。

 同JAによると、ハウス内の良好な環境で育ったハウスへべすは、種が少なく、果汁がふんだんで高品質。今年も玉太り、酸味、果汁も申し分なく生育しているという。現在は6戸(日向市4、門川町2)の生産者が計92アール(同市55アール、同町37アール)で栽培している。

 きょうはJA日向平兵衛酢部会(79戸)の部会長を務める川泰富さん(67)=門川町宮ケ原=のハウスで前日に収穫した約70キロが持ち込まれた。

 へべすは選果機で、Mサイズ(直径4・5〜4・9センチ、重さ50グラム)とLサイズ(直径5〜5・4センチ、重さ70グラム)を中心にSから2Lまでの4サイズに分けられそれぞれのケースに選別。分けられたへべすは、スタッフが傷の有無や色付きなどを丁寧に確認しながら、手際よく箱詰め、パック詰め作業を行った。

 川さんは、「今年も例年通りの良質なへべすに仕上がった。ハウスで使う燃料費が高騰しており、高値で取引してもらえれば。へべすは香りや味がよく、どんな料理とも相性が良いので、多くの皆さんに旬の味を楽しんでほしい」と期待を込めた。

 へべすは、8月初旬からは露地ものに切り替わる。2022年産の生産量は延べ約80トン。うち、ハウスものは約5トン、露地ものが約39トン、加工用が約36トンだった。

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