本紙掲載日:2023-06-01
(3面)

4年ぶり対面開催-暴力団追放へ、改めて決意

4年ぶりに通常開催された延岡地区暴力団等追放事業所等協議会の定期総会

延岡地区の事業所等協議会

 延岡地区暴力団等追放事業所等協議会(会長・読谷山洋司市長、272事業所)の2023年度総会は5月29日、延岡市役所2階講堂であり、昨年の経過報告や今年度の事業計画などを確認した。

 総会は、新型コロナの影響で書面開催が続いており、4年ぶりの通常開催。この日は200事業所(委任状含む)が参加した。

 議事を前に、読谷山市長は、近年増えている特殊詐欺や闇バイトの被害に触れ、「懸命に働き、築いてきた市民の貴重な財産を、だましてかすめ取る。暴力団の手口は弱い者いじめの最たる例で、極めて卑劣なもの。いま一度、事業所同士でスクラムを組んで、暴力団追放への決意を新たにしていきましょう」とあいさつ。

 延岡署の黒瀬信太郎署長は近年の暴力団情勢について「勢力の分裂に伴い、県内でも組織間対立が激化している。警察も、あらゆる条例を駆使して徹底した暴力団排除を推進していく。引き続きお力添えをいただきたい」と呼び掛けた。

 議事では昨年度の事業経過、収支決算などが報告され、「暴力団追放運動の広報啓発」「講習会参加による、不当要求の対処方法習得」などを定めた協議会の活動方針を確認。いずれも原案通り承認した。

 後半は、県警本部組織犯罪対策課の坂元隆志課長が登壇し、昨今の暴力団情勢について講話。「暴力団構成員、準構成員の数は2005年以降、減少している」とする一方で「組織の隠蔽(いんぺい)傾向は強まっている。普段は建設業や金融業で活動資金を調達するなど、活動形態を不透明化させている」と説明した。

 宮崎市と、延岡市の暴力団の抗争が激化しているという県内の情勢についても触れ、「今後も、皆さまと緊密な連携を図り、暴力団排除の取り組みを強化していく」と力を込めた。

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