本紙掲載日:2023-06-05
(6面)

小中学生が日本舞踊に挑戦

11月の舞台に向け、稽古を開始−延岡

 延岡市東浜砂町の日本舞踊寿百重(ともえ)流(寿百重美里家元)は今年度、文化庁の伝統文化親子教室事業の採択を受けて「日本舞踊ちゃれんじ教室」に取り組む。5月27日に開講し、小中学生10人が11月の舞台に向けて稽古をスタートした。

 寿百重流は先代家元が1989年に立ち上げた延岡発祥の日本舞踊で、11月19日には延岡総合文化センター大ホールで創立35周年記念発表会を開く。ちゃれんじ教室は「この機会に興味を持っている児童、生徒さんに、ぜひ日本舞踊を体験してもらえたら」と企画し、文化庁の補助事業に認められた。

 子どもたちは記念発表会で、寿百重流一門と共に舞台「長唄京鹿子(きょうかのこ)娘道成寺」に所化(しょけ=修行僧)役で出演。浜砂公民館で開いた初稽古では早速、家元の手ほどきで演奏に合わせた踊りの振り付けを練習した。

 着慣れない浴衣と足袋を身に着け最初は緊張気味だったが、家元の優しい励ましに背中を押されるように表情を明るくし、足の運びや手の振りなど熱心に反復。心配そうに様子を見守っていた保護者らも、見る見るうちに踊りを覚えていくわが子の姿を喜ぶように拍手や歓声を送っていた。

 踊ることに興味があり初めて日本舞踊を体験したという安藤紗愛(さえ)さん(東小5年)は、「舞踊は動きが遅くて難しいと思っていたけど楽しかった。頑張って、もっとうまく踊れるようになりたい」と意気込んだ。

 本番に向けては浜砂公民館で月1回、寿百重流の稽古場で月3回ずつの練習を計画。寿百重家元は「少し難しい演目ですが、みんなで息をそろえてお客さまに喜んでいただける舞台にしたいと思っています。踊りだけでなく衣装や化粧、セットなど舞台のすべてを体験できるいい機会になるのでは」と期待を込めた。

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