本紙掲載日:2023-06-07
(7面)

「歯の健康は全身の健康に」

歯科医らが検診、応談−延岡市歯科医師会

◆楽しみながら口腔衛生への意識高める−歯と口の健康市民の集い

 歯と口の健康週間(4〜10日)に合わせ、延岡市歯科医師会(岩浩行会長)は3日、延岡総合文化センターで「第38回歯と口の健康市民の集い」を開き、多くの親子連れでにぎわった。

 新型コロナウイルス感染拡大防止による中止が続くなどして、4年ぶりに従来の規模で開催。会場には歯科医による無料の歯科検診、歯や口の働きの状態を調べるオーラルフレイル相談・検診、口腔(こうくう)がん検診、歯並び相談、フッ素塗布などのコーナーが設けられた。

 また、特設ブースでは延岡保健所と県栄養士会延岡事業部が適正体重維持、野菜摂取推進などの啓発、延岡市西臼杵郡薬剤師会が血管年齢測定と動脈酸素飽和度測定を実施。宮崎歯科技術専門学校が歯科衛生士や歯科技工士に興味・関心のある子どもらを対象にした相談に応じたほか、最新の口腔衛生用品を並べた展示コーナーも設けられた。

 歯型を取るためのアルジネート印象剤を使った指型作り体験、景品を用意したゲームコーナー、バルーンアートのプレゼントなどもあり、多くの親子が続々と来場。会場を回り、楽しみながら口腔衛生への意識を高めていた。

 会場外には〃動く歯科医院〃とも呼ばれ、離島などで活躍している県歯科医師会の歯科診療・検診・災害対策支援車を展示。来場者は実際に乗り込んで、検診から治療まで可能な最新の設備を見学した。

 岩会長によると、子どもの虫歯は30年前に比べ5分の1まで減少していたが、コロナ禍の3年間で小学校低学年を中心に増えてきたという。原因はマスク着用で口呼吸が増えたことによる口内衛生状態の悪化、学校で実施していたフッ化物洗口の中断などが考えられるという。

 岩会長は「こうした〃コロナ後遺症〃とも言える状況を改善するため、歯科医師会として公衆衛生活動をさらに充実させていきたい」と決意を語り、市民に向けては「歯の健康は全身の健康につながる。日ごろの丁寧な歯磨きと定期的な歯科検診を継続していただければ」と呼び掛けた。


◆コンクールの表彰式も−親と子のよい歯図画、標語など

 この日、延岡総合文化センター小ホールでは「親と子のよい歯のコンクール」「図画・ポスター・標語コンクール」の表彰式も行われ、岩浩行会長が受賞者に表彰状を贈った。

 このうち、3歳児歯科検診を受けた子どもとその親を対象にした「よい歯のコンクール」で表彰された黒田実里(みのり)さん(30)、依杜(いと)さん(4)親子は、起床後、三食後、就寝前と毎日5回の歯磨き、定期的な歯科検診を継続しているという。

 実里さんは「まさか自分たちが選ばれるとは思っていませんでしたが光栄です。これからも丁寧な歯磨きと歯医者さんでの歯のクリーニングを続けていきたいと思います」と励みにしていた。

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