本紙掲載日:2023-06-13
(6面)

迫力のパフォーマンス楽しむ

県警察音楽隊が演奏−五ケ瀬

 五ケ瀬町の児童、生徒に芸術を楽しむ機会を提供し、豊かな感性を育む「学校と地域を結ぶコンサート」が9日、同町の五ケ瀬中学校体育館であった。毎年、さまざまな音楽関連団体を招く恒例行事で、今年は県警察音楽隊(遠矢洋行楽長、23人)が訪問。町内の全小中学生約200人が、迫力のパフォーマンスを堪能した。主催は同町教育委員会(渡木秀明教育長)。

 警察音楽隊は、皇宮警察と各都道府県警に計48隊が置かれている。このうち、警視庁音楽隊など10隊が専務隊、その他38隊が兼務隊とされ、兼務隊の隊員は警察業務に従事する傍ら、演奏活動に取り組んでいる。

 宮崎県警察音楽隊は、1947年に設立した兼務隊。全国で2番目に長い歴史を持つ警察音楽隊であり、年間約40回の慰問演奏や音楽鑑賞教室、派遣演奏時に防犯啓発などを行うミュージックパトロールなど、「県民と警察を結ぶ音の懸け橋」として活躍している。

 この日は遠矢楽長(53)が指揮を執り、人気漫画ワンピースの映画主題歌「新時代」(Ado)で開演。金管楽器、打楽器、木管楽器を紹介するアンサンブルを交え、昨年、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で大流行した「可愛(かわい)くてごめん」(HoneyWorks)やオリコン史上最速の累計再生数1億回を突破した「アイドル」(YOASOBI)など、若い世代で親しまれる曲を多く演奏した。

 また、女性警察官でつくるカラーガード隊が歌って踊る「みやざきけんサンバ」や、「サンダーバード」(バリー・グレイ)に合わせた一糸乱れぬフラッグ演技、遠矢楽長によるユーモアあふれる指揮者体験もあり、子どもたちは大盛り上がり。笑いや手拍子が絶えない演奏会に、アンコール演奏を求める声も起こった。

 五ケ瀬中3年の藤木心菜さん(15)は「知っている曲ばかりで楽しかった。警察官という人たちが以前より身近に感じられたし、かっこいいと思いました」と笑顔。

 遠矢楽長は「演奏会を通して、『お巡りさんは怖い存在じゃないんだよ』というイメージを持ってもらいたい。これからも地域に寄り添い、安心安全な暮らしの実現に向けたメッセージを届けます」とほほ笑んだ。

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