本紙掲載日:2023-06-14
(6面)

「楽器間の橋渡しできたら」

バイオリニスト・坂本菫さん(宮崎市)

◆楽団弦楽器と教室を指導−延岡フィル

 延岡市を拠点とする市民オーケストラ、延岡フィルハーモニー管弦楽団(延フィル、北林鉄平代表)の弦楽器奏者と弦楽器教室の生徒は、今年度から宮崎市在住のバイオリニスト、坂本菫さん(33)の指導を受けている。坂本さんは、2021年10月に急逝した稲田竜斗さんの後任として延フィルの弦楽器トレーナーと同教室の講師に就任した。

 福岡県生まれ。2歳からスズキ・メソードでバイオリンを始め、大分県立芸術文化短期大学音楽科を卒業。16年に国際スズキ・メソード音楽院に入学し、18年4月に指導者認定を受けた。宮崎県内唯一のスズキ・メソードバイオリン科の指導者として、宮崎市を中心に活動している。

 短大時代の後輩になる延フィルの団員から今回の二役を紹介された。「県外から移住した人間なので、人とのつながりがなかった。話をもらってうれしかった」と話す。

 月2回の練習に宮崎市から通う。数少ない練習の中で、指摘した内容を相手に印象付けることを意識して指導している。また、バイオリンとビオラの演奏経験を踏まえて、全体のバランスを考えることも自身の役目の一つとし、「楽器間の橋渡しができたら」。

 「弦楽器教室の生徒は年齢や性別、レベルが異なる。それぞれのスキルに合わせ、アンサンブルの中で本人がレベルアップできる指導をしたい。また、延フィルの弦楽器トレーナーとして、いろいろなレベルの団員がいる中で音作りや弾き方をメインに指導し、団員が同じ音をイメージできるようにしたい」と意気込む。

 10日には、本番を間近に控えた延フィルの演奏会「室内楽の夕べ」に向けて最後の練習が行われた。坂本さんにとって「室内楽の夕べ」は就任して初めての演奏会となり、自身も出演する。「自分のお披露目でもある。ステージに立つ以上は誰よりも楽しみたい」と話していた。

◇17日、「室内楽の夕べ」

 延岡フィルハーモニー管弦楽団の演奏会「室内楽の夕べ」は17日午後6時30分から、延岡市東浜砂町の延岡総合文化センター小ホールである。

 モーツァルトのフルート四重奏曲、チャイコフスキーのピアノ三重奏曲、グリーグの「ホルベアの時代から」の弦楽合奏など、さまざまなアンサンブルを披露する。

 入場料は500円。全席自由。未就学児は無料。当日券の販売もある。

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