本紙掲載日:2023-06-20
(3面)

「ひなたWOMAN」(108)

デイサービス「ポテトの家」(延岡市)・田由里さん

◆笑顔あふれる施設に

 延岡市の緑ケ丘保育園そばに5月1日、デイサービス(通所介護)施設を開所させた。日曜を除く午前中に利用者宅に迎えに行き、栄養バランスを考えた食事の提供や入浴の介助、合間にはレクリエーションなどを楽しんでもらって夕方に送り届ける仕組み。

 「定員は10人で、スタッフは私も含めて3人。一人ひとりに目が行き届き、寄り添えるのが自慢です。できないことを助けるのではなく、できることを応援してあげられる居心地の良い空間づくりに努めていきたいと思います」

 3人の子どもにあまり手がかからなくなった40歳ごろのことだった。「何か新しいことにチャレンジしてみたい」の気持ちが芽生えた。じいちゃん、ばあちゃんが好きで、人と接するのも苦にならない性格。市内の有料老人ホームで働き始めた。介護福祉士など専門の資格を取り、10年近くの経験を積んだ。理想の介護を夢見て独立した。

 「立ち上げの際は、父に相談したのですが、『人のためになることなら大丈夫』と背中を押してくれました。昔からよく知る知人も『手伝うよ』と快く仲間に加わってくれました。周りの方々の恩に報いるためにも、しっかり頑張らなくちゃの気持ちです」

 南中―聖心ウルスラ学園高卒。料理が得意な大学生の長男、次男も掃除を手伝ってくれるなど家族の支えにも感謝だ。楽しみは食べること。中でもカレーパン、メロンパンが大好きという。

 「老人ホームで働いていたときに、笑顔がすごくすてきなおじいちゃんがいらっしゃって、とても元気をもらった記憶があります。サツマイモの収穫体験やお菓子づくり、たこ焼きパーティー、保育園児との交流などを通じて、笑顔の絶えない施設を目指していきたいですね」

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