本紙掲載日:2023-06-20
(7面)

考古学の魅力を体感−草川小6年生

門川町の分蔵遺跡から出土した縄文時代の土器「深鉢」に触れ、その質感を確かめる児童たち
縄文時代の石斧のレプリカを使い、半割の丸太を打つ体験もあった

県埋文センター出前講座

 門川町立草川小学校(中田憲治校長)で15日、県埋蔵文化財センターの出前講座が開かれた。6年生38人が社会科学習の一環として県内の遺跡から出土した石器や土器に実際に触れ、考古学の魅力を体感した。

 県内では約6千遺跡が確認されており「そんなにあるの」と驚く児童たちに、同センター職員は「教科書の中の遠い世界のように感じるかもしれませんが、実は私たちの身近にたくさんあります」と説明した。

 また、町内の門川南町遺跡からは縄文時代の石器「石錘(せきすい)」が多数出土している。石の両端を打ち欠いたへこみに縄や網を結び、漁の網の重りとして使用されたもので、海岸部に近接した遺跡の特徴を示しており「門川町らしい」と説明した。

 宮崎市内にある同センターからのオンライン中継もあり、県内で1体しか出土していない愛らしい石製の人形「岩偶(がんぐう)」などが紹介された。
後半、児童たちは時代ごとに会場に展示された本物の石器や土器をじっくり観察。町内の分蔵(ぶんぞう)遺跡から出土した縄文時代の土器「深鉢」なども並べられた。

 同センター職員が手作りした縄文時代の石斧(せきふ)のレプリカを使い、実際に半割の丸太を打つ体験もあり、鈍い打感や、切り口から少しずつ出てくる木くずに興味津々だった。

 岩切舜さん(11)は「知らなかったことばかりで驚いた。土器にいろいろな形があって自由でいいなと思った。大きな土器がどうやって作られたのか興味が湧いた」と話した。

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