本紙掲載日:2023-06-21
(7面)

室内楽の名曲楽しむ

さまざまな編成で演奏した「室内楽の夕べ」
延フィル弦楽器奏者、弦楽器教室の生徒、坂本さんが息を合わせて披露した弦楽合奏

延フィルの演奏会−弦楽器教室生も出演

 延岡フィルハーモニー管弦楽団(延フィル、北林鉄平代表)の演奏会「室内楽の夕べ」が17日、延岡総合文化センター小ホールであった。観客はさまざまな室内楽の名曲を楽しんだ。

 第1部では、管弦楽器のアンサンブルやバイオリン独奏といった多様な編成でモーツァルトやラフマニノフらの作品を演奏。このうち弦楽合奏は、2021年10月に急逝した稲田竜斗さんの後任として、今年4月から延フィルの弦楽器トレーナーと弦楽器教室の講師に就任した坂本菫さん(33)にとって初披露のステージとなった。

 演奏前には坂本さんが「私自身が一番楽しんでトレーニングさせてもらっている。レベルに合わせてみんなで楽しめる合奏を目指したい」とあいさつ。

 また、4月に同教室に入り、生徒の中で最年少となった小学4年生の和田知愛理さんが「延フィルの皆さんに交ざって演奏できるのは本当に幸せ。それぞれが違う音色を持つ楽器の音が響き合う瞬間が好き。楽しい気持ちが皆さんに届くとうれしい」と呼び掛けた。

 その後、延フィルの弦楽器奏者と教室の生徒が坂本さんの指導の下、これまで練習してきたグリーグの組曲「『ホルベアの時代から』第1曲・前奏曲」を、坂本さんと一緒に演奏。全員が息を合わせて軽やかで疾走感のある演奏で観客を魅了した。

 第2部はバイオリン、チェロ、ピアノの三重奏でチャイコフスキーの「ピアノ三重奏曲『偉大な芸術家の思い出に』」の第1、2楽章を演奏。同作品はチャイコフスキーの友人で音楽家のニコライの死を悼んで作曲したもの。出演者は、友人の死に対するチャイコフスキーの悲痛な思いや荘厳な雰囲気を表現し、静かに締めくくった。

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