本紙掲載日:2023-07-03
(3面)

神田を泥しぶき上げ疾走

水田を力強く疾走する人馬(2日、美郷町)

千年続く伝統の御田祭-美郷町田代

 美郷町田代で約千年続く伝統祭事「御田祭(おんださい)」が2日、4年ぶりに有観客で行われた。人と牛馬一体となって神田を整える「牛馬入れ」や早乙女姿の女性たちによる田植えがあり、訪れた多くの観客でにぎわった。

 祭事を祝うかのように青空が広がった一日、神田「中の宮田」には県内外から多くの見物客が来場。開始時刻前からカメラを構えた人たちがずらりと田を囲んだ。

 牛馬入れでは、地元の男衆が裸馬を手綱一本で操り、泥しぶきを上げながら水田を力強く疾走。泥を浴びると一年の無病息災が約束されると伝えられており、観客は飛び散る泥に悲鳴を上げつつも喜びながら祭りを満喫していた。

 締めくくりの田植えには、町内外から123人の女性が参加。平安時代の声楽曲・催馬楽(さいばら)の口上に合わせながら、早乙女姿で丁寧に苗を植えた。

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