本紙掲載日:2023-07-03
(2面)

旭建設−河野、木下さん優秀賞

第27回土木施工管理技術論文・技術報告でともに優秀賞を受賞した旭建設の(右から)木下さん、河野さん

土木施工管理技術論文・技術報告

 全国土木施工管理技士会連合会の第27回土木施工管理技術論文・技術報告で、旭建設(日向市向江町、黒木繁人社長)の土木部長河野義博さん(52)が技術論文で優秀賞を、取締役専務木下哲治さん(55)が技術報告で優秀賞を受賞した。河野さんは8年ぶり3回目、木下さんは2年連続3回目の受賞。2人同時は第18回以来、9年ぶり2回目となる。

◆9年ぶりの同時受賞

 技術論文は、建設現場における課題解決のために、新規性・有用性に優れた創意工夫や技術的改善などを行い、他の施工管理技士の参考になるようまとめた論文が対象。技術報告も創意工夫や技術的改善などを行い、他の施工管理技士の参考になるようまとめた報告を対象としている。

 河野さんの論文テーマは「日本三大秘境宮崎県椎葉村で未来型無人化施工への挑戦」。無人化バックホウを使い、人を介在せずに施工した土石流危険区域内の砂防工事について、「安全はすべてに優先する」という基本方針を基に安全対策を独自の切り口で立案。「どこでもICT(情報通信技術)」という独自の工夫で完全無人化を実現させ、無事故で完了した掘削工事の課題や改善点、対策などを論文にまとめた。

 木下さんの報告テーマは「360度バーチャルツアーによる完成検査のDX化」。人が容易に行けない急峻(きゅうしゅん)な現場で360度カメラを搭載したドローンを活用。遠く離れた場所からでも出来栄えなど現場を360度確認できる技術を報告にまとめた。この技術は生産性・効率性の向上だけでなく、品質管理などの情報が確認できるなど、関係者間での情報共有の点でも効果を発揮するという。

 河野さんは「土石流の危険がある急斜面での工事で、一緒に試行錯誤し無人化施工に取り組んでくれた協力会社の方々には感謝しかない。技術論文は、自己研さんを積みたいと考えている技術者にとって非常に良い仕組み。今後も続けていきたい」。木下さんは「賞を頂き、素直にうれしい。まだまだ上がいるので、さらなる技術研さんに努めたい。現場でお世話になった地域住民の方々、発注者の方々、協力会社の方々に感謝している」と話している。

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