本紙掲載日:2023-07-10
(8面)

絵本の読み聞かせとピアノ演奏

人生経験重ねて感じる世界−延岡

 絵本セラピストの松田朝子さん(延岡市在住)とピアニストの佐貫冴美さん(同)による「絵本とピアノのマリアージュ」が6月24日、同市土々呂町の極楽寺で開かれた。中学生以上の22人が参加し、絵本とピアノが織り成す時間を楽しんだ。

 2人は昨年に市駅前複合施設エンクロスやカルチャープラザのべおかで同様のイベントを開いた。3回目となった今回は同市南部エリアでも開催したいと、松田さんと関わりのある同寺で行うことになった。

 佐貫さんがバッハの「パルティータ第1番プレリュード」を弾いた後、松田さんは「絵本は言葉と絵で成り立っている。大人は絵よりも言葉に注目してしまう。今回は絵を楽しんでいただければ」とあいさつ。

 その後、「きょだいなきょだいな」「やまださんちのてんきよほう」など5冊の絵本をスクリーンに映し出して読み聞かせ。このうち、「すてきなあまやどり」を読み終えた松田さんは「大人はそれぞれの人生経験から、他の人とは違う絵本の感じ取り方をする。それを秘めておくのはもったいない」と参加者に呼び掛けた。

 参加者は佐貫さんのピアノの音色を聴きながら事前に配られたワークシートに絵本で感じたことや思い出したことなどを書き出した後、互いに共有して会話を弾ませていた。

 すべての絵本を読み終えると、最後に佐貫さんがドビュッシーの「月の光」を演奏。参加者は寺に響き渡るピアノの落ち着いた音色に耳を澄ませていた。

 同市古城町から訪れた森晃子さん(51)は「昨年に絵本講師の資格を取った。今回のイベントを参考にしながら、絵本からいろいろなことを学べることを伝えていきたい」と話していた。

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