本紙掲載日:2023-07-11
(7面)

旧高千穂鉄道のジオラマ初公開

展示される藤並さん作の旧高千穂鉄道のジオラマ

藤並克己さん(川南町)制作

◆15日から県総合博物館で展示

 藤並克己さん(63)=川南町=が制作した旧高千穂鉄道のジオラマが、15日から宮崎市の県総合博物館で開かれる「レトロtoミライ展」で初めて公開される。藤並さんは「昔を懐かしみながら見てほしい」と話す。

◇四季を感じる大作

 南満州鉄道の機関士だった日之影町出身の父の影響で、「見ているだけで1日が過ぎてしまう」ほど鉄道が大好きになった。ジオラマは45歳ごろから作り始めた。2021年には、約2畳の板に旧高千穂鉄道を再現した作品を完成させている。

 展示されるのは延岡市、日之影、高千穂町を通る鉄道の四季折々の表情を詰め込んだ約4畳の大作。小学生のころ母親の実家がある高千穂町に帰省する際、車から見た記憶を頼りに毎日約5時間作業を続け、約1年で完成させた。

 復活は現実的でないと理解しながらも「夢は夢だから、また見たい」と願う藤並さん。「あの頃はこうやって走ってたな、と昔の思い出を振り返りながら楽しんでくれたらうれしい」と話している。

 急峻(きゅうしゅん)な山々と深い渓谷を横断する同鉄道は、雄大な景色で人気を博していたが、05年に襲来した台風14号で二つの橋梁(きょうりょう)を流失。土砂崩れなどの被害も重なり08年に廃線となった。

◇レトロtoミライ展−8月28日まで

 レトロtoミライ展は15日〜8月28日、宮崎市神宮の県総合博物館で開かれる。昭和40〜50年代の喫茶店や理髪店、女性の社会進出の変遷が感じられる初代から現在までのリカちゃん人形などが展示される。

 昭和と平成の人々が夢見て実現させようとしている未来の形の一つ、超伝導リニアの模型のほか、県内の小中学生が未来の社会をテーマに描いた絵画47点、それを立体、映像化したホログラムなども鑑賞できる。

 8月15日を除く毎週火曜日は休館。前売り券は一般700円、小中高生300円。当日券は各100円増し。未就学児無料。セブンチケットやローソンチケット、チケットぴあ、同博物館などで販売されている。

 問い合わせは県総合博物館(筍娃坑牽機Γ横粥Γ横娃沓院砲泙如

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