本紙掲載日:2023-07-13
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宮崎交通−10月1日から運賃変更へ

初乗り160円から200円

◆一般乗り合いバス路線−九州運輸局に認可申請

 宮崎交通(宮崎市、盒狂治社長)は12日、九州運輸局に同社が運行する一般乗り合いバス路線について、運賃変更を認可申請したと発表した。認可されると10月1日から、初乗り運賃を40円値上げし現行160円から200円にする予定という。改定は2009年3月以来14年ぶり。

 バス事業戦略課によると、少子高齢化や人口減少などといった社会環境の変化に伴ってバス利用者の確保が非常に困難な状況となる中で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う新たな生活様式の定着で移動需要が減少するなど、収入面で厳しい状況が継続。

 また、慢性的に不足している運転士を中心にした人材確保に向けた人件費の増加や燃料費の高騰に加え、安全対策への投資や定期的な車両代替、利便性向上、環境など各種対策コストの増加見込みなど、厳しい経営状況が続く予想から申請した。

 同社は安全運行を最優先事項に掲げ、交通系ICカードやバスロケーションシステムの導入、低床式車両の導入などサービス環境の改善に努めながら、バス運賃を14年間変更することなく事業を継続してきた。

 今後も経費の徹底的な削減を進めつつ、安全に対する投資や対策に最優先に取り組むほか、路線見直し・ダイヤ改正や業務効率化など経営改善、ICT技術を活用したサービス提供や割引率の高い商品提供などに取り組むとしている。

 同課は「今後も安心・安全なバス輸送サービスを提供するため、深刻な運転士不足に対応するための人財戦略、バス車両の定期的な更新、環境問題など将来を見据えた対応を行うことで、持続可能かつ利便性の高いバス路線とサービスを構築したい」とし、理解を求めている。

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