本紙掲載日:2023-07-27
(7面)

「これからも水を大切に」

4年生が御塩井浄水場を見学−高千穂町立上野小学校

 高千穂町立上野小学校(末原幹大校長、56人)の4年生7人は14日、社会科の単元「水はどこから」の一環で高千穂峡内の御塩井浄水場を見学した。同町上下水道課の職員が講師となり、導水から配水までの過程などを分かりやすく説明した。

 御塩井浄水場は、峡内の玉垂の滝(推定24時間湧出量・8千立方メートル)を第1水源、湧清水(同・2万6千立方メートル)を第2水源とし、三田井、押方地区など町内約5500人に給水を行う上水道。水道水に定められる濁度基準2度以下に対し、0・02度台の水質を誇ることから、滅菌処理した湧水を4台のタービンポンプで送水。三田井地区の城山、金比羅配水池から配水する比較的シンプルな仕組みとなっている。

 この日は、同課の安在敬祐主査(38)らが、浄水場の仕組みや町内で1日当たりプール約9杯分の水が使われているといったデータを基に、暮らしと水の関わりを解説。玉垂の滝、取水口、ポンプ室、滅菌室、制御監視室を順に見学した。

 このうち取水口では、砂利を敷いた自然由来の異物除去スクリーンを採用していること、ポンプ室では、不測の事態に備えてタービンポンプ4台のうち1台を常に止めていること、制御監視室では、クラウド監視システムにより場所や時間を問わず現況把握ができることなどを紹介。児童はタブレットで写真を撮ったり、メモを取るなどして熱心に耳を傾けていた。

 戸盧鷆さん(9)は「何かあった時のためにポンプを1台休ませている、という話が勉強になった。水や浄水場のことがたくさん知れて良かったし、これからも水を大切にしたい」と感想。

 給水工事事業などを担当する同課公務係の中西裕一係長(46)は「飲み水がどのように届いているかを理解し、水の大切さを感じてもらうには見ることが一番。事業者の思いなども併せて知ってもらえれば」と話した。

 同見学は、町役場が依頼のあった町内各校に対して行う広報啓発教育。先月までに高千穂、押方、岩戸小学校の児童にも実施したという。

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