本紙掲載日:2023-08-02
(9面)

全日本王者らが熱く、丁寧に−旭化成柔道部

県北の子どもたちを指導

 旭化成柔道部夏季合宿初日の1日午前、延岡市民体育館で県北の小中学生約80人を対象にした、柔道教室が開かれた。団体日本一、個人の全日本選手権覇者3人を含む国内トップ選手たちが、地元の子どもたちに熱く、丁寧に指導した。
同市のチームのべおか小中高連携アスリート育成事業。旭化成柔道部の選手16人とスタッフらが指導した。

 準備運動の後は、古賀玄暉選手が背負い投げ、太田彪雅選手が内また、川田修平選手が大外刈りを個別指導。見よう見まねで実技する子どもたちに、丁寧に助言していた。

 最後は、選手たちとの乱取り。子どもたちはわれ先にと人気選手との練習を取り合っていた。1996年アトランタ五輪金メダリストで全日本連盟強化副委員長の中村兼三同部総監督が、胸を貸す姿もあった。

 羽賀龍之介選手のMCで、選手が子どもたちへのメッセージを送るコーナーも。子どもたちは現在145キロ、小学校卒業時に「180センチ、100キロ」だったという王子谷剛志選手の大きさに驚きの声。王子谷選手は、緊張する試合前にはトイレの鏡と向き合い「戦う顔をつくって畳に向かう」とも明かした。

 選手たちは小中学生に向け、「いろんな技に挑戦し、立ち技だけでなく寝技でも自分の得意技を身につけてほしい」と話した。

 延岡警察署少年柔道クラブの甲斐遥亜さん(上南方小4年)は「最初はドキドキしたけど、楽しかった。川田選手や羽賀選手と乱取りし、大きいのに動きが速いことに驚いた。アドバイスを練習に生かしたい」。

 門川柔道スポーツ少年団の後藤梨奈さん(門川小5年)は「強い選手がいっぱいいてすごく練習になった。最初の遊びみたいなトレーニングも楽しかった。古賀選手に教えてもらった背負い投げを、意識して打ち込みして、得意技にしていきたい」と話していた。



◆「延岡に恩返しを」羽田野選手(延学出)精力的

 「延岡に恩返しができる結果を」。合宿初日から、精力的に乱取りをこなした旭化成・羽田野竜輝選手。入社1年目の昨年はけがの影響で練習ができず、今月末の全日本実業団での個人戦実業団デビューへ向け、得意の内またなどを磨いている。

 大分県豊後大野市出身。三重中から延岡学園高に進み、主将として団体全国3位に導いた。明治大を経て昨年4月に入社、6月に太もも裏の筋肉断裂の手術を受けた。

 「ようやく今年に入ってから練習ができるようになった。次につながる試合ができるよう、けがなく、しっかり準備していきたい」。

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