本紙掲載日:2023-08-03
(6面)

第40回日向ひょっとこ夏祭り−まちを笑い一色に

4、5日−4年ぶり65連1200人参加

 日向三大祭りの一つ「第40回日向ひょっとこ夏祭り」は4、5日、日向市上町のJR日向市駅前「あくがれ広場」と中心市街地で開催される。4年ぶりとなる今回は全国から65連(チーム)、約1200人がエントリーし、まちを真っ赤な法被と笑い一色に染める。メインイベントの「ひょっとこ踊りパレード」は5日午後6時から行われる。

 前夜祭の4日は午後6時、あくがれ広場で開会。同6時20分から、ひょっとこ踊りの個人戦がある。今年は一般と10歳以下のキッズに加え、70歳以上のシニア部門を新設。約100人が出場し、表現力や演技を競う。決勝は同日午後7時40分から。表彰式後、橘ひょっとこ踊り保存会による模範演技がある。

 個人戦の合間には、日向市出身で東京都在住のシンガー・ソングライター倉沢よしえさんのライブが行われる。時間は午後5時20分、7時10分、8時の3回。倉沢さんは2019年、同祭りのイメージソング「日向のひかり」を制作した。

 本祭りの5日は正午開会。あくがれ広場でひょっとこクイズ大会や踊り・衣装講習会があり、午後4時50分からパレードの開会式。踊り手は北海道から沖縄まで全国から集まり、午後6時から約2時間半、まちを笑いの渦に巻き込む。チームワークや表現力、技術の優れた連を表彰する。

 40周年の節目となる今年は、5日午後5時10分から、あくがれ広場で日向市観光大使の水森かおりさんによるミニステージがあり、新曲「日向岬」を披露。ひょっとこ踊りパレードには、お笑いコンビ「極楽とんぼ」の山本圭壱さんが連を結成して参加するほか、午後8時40分からの閉会式でゲストトークも行い、祭りを盛り上げる。

 また、4、5日ともに餅まきがあり、例年の倍の量を用意。5日はまた、豪華景品がもらえる「ひょっとこクイズ大会」もある。

 なお、台風6号の今後の進路や影響によっては、プログラムの一部が変更される場合がある。

 同祭りは1984年から、地域の活性化、伝統文化の継承、観光振興などを目的に毎年開催。コロナ禍前の2019年には、全国から115連2232人の踊り手が参加し、約7万5000人の観客がユーモラスな踊りを楽しんだ。昨年は新型コロナウイルス感染症の感染急拡大のため、祭りの約1週間前に急きょ中止となった。



◆「心の底から笑い、元気になって」
第40回日向ひょっとこ夏祭り実行委員長・海野芳彦さんインタビュー

 第40回日向ひょっとこ夏祭りの見どころ、思いなどを同祭り実行委員長の海野芳彦さん(54)=菊池建設取締役専務=に聞いた。

−−昨年から実行委員長を務めています。いきさつは。

ちょうど祭りが25周年の時に建設業関係で前実行委員長の岩本倫尚さんから実行委員会に誘われました。地元を盛り上げたいっていう思いもあったので入りました。今年で実行委員になって15年目です。
平(ひら)から始めパレード部会長を10年ぐらいやった後、副実行委員長になりました。岩本さんに実行委員長を「やってみないですか」と言われ「やらせていただきます」となりました。

−−昨年も準備を進めていましたが、1週間前に中止を決めました。残念でしたね。

最後の最後まで私自身は開催の意向でしたが、やはり全国から参加されますし、もし新型コロナへの感染が分かった時の隔離など受け入れの態勢は厳しいとのことで。さまざまな影響を考えて、本当に泣く泣く中止になりました。
当日、中止を分かった上で来られていた連(チーム)があったらしいです。誰もいないステージで踊っていたらしくて…。もう悲しくてたまらなくて。私は部屋でふて寝していました。準備も万端で、実行委員会のみんなも本当にやる気満々だったので、本当に申し訳ない気持ちでした。
ですが、昨年10月ぐらいに橘ひょっとこ踊り保存会の盒彊存会長の家に集まって、元気を出そうと話をしました。そこで、「もう完全に私も切り替えるから、みんなも切り替えて40周年だから頑張ろう」と。
今回が第1回、もうゼロから始めるっていう気持ちでやっていきます。今までのノウハウもちょっと忘れている部分もあったり、実行委員の数も減ったりしています。今回を礎に、これからまた10年20年100年続けていけたらなと思っています。
実行委員にも「失敗してもいいから一生懸命やって」と言ってます。

−−4年ぶりの開催です。抱負をお願いします。

参加連は前回に比べて半分ぐらい減っていますし、昔のようなおもてなしができるかどうか、正直、ちょっと不安ではあります。ですが、開催できることを本当にうれしく思っています。
出場者も沿道の観客も全員が笑顔になれる祭りってひょっとこの他にないです。皆さんが心の底から笑ってもらって、本当に元気になってもらえるよう精一杯頑張ります。

【プロフィル】海野芳彦さん=1969年生まれ、日向市東郷町出身、財光寺在住。「踊りの腕前は?」の問いに「本祭りの時にひょっとこクイズがあります。私が踊りを披露するので、その時に見極めてもらえれば」とニヤリ。54歳。

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