本紙掲載日:2023-08-09
(2面)

ホタルサミット−初開催

県内11団体−日頃の活動など情報交換

 県内でホタルの保護や飼育活動に取り組む団体が集い、第1回県ホタルサミットが6日、門川町南町のクリエイティブセンター門川で開かれた。門川町や日向市、延岡市北川町、椎葉村など県内4市5町1村から11団体が参加し、日頃の活動や、抱える悩みなどの意見を交わし、交流を深めた。

◆門川高校、吉田さん企画

 サミットを主催したのは、〃ホタルの舞う学校〃として知られる県立門川高校でホタルプロジェクト班顧問を務める吉田巧さん(67)=延岡市=。今年で18年目を迎えた同班の活動を通して出会った団体を集め、情報交換や交流を深めようと開いた。

 この日は、各団体の代表者ら約30人が参加。各団体が自己紹介を兼ねて活動内容を発表した。

 5年前に結成した西都市の西都原ひめ蛍を守る会(吉野順子代表、40人)は、西都原御陵墓内に生息するヒメボタルの保護を行っていることを紹介。同所が宮内庁の管轄であるため、正確な生育調査などができないことや観光と保護の両立に苦労していることを伝えた。

 椎葉村の鶴富姫化粧の水ホタルプロジェクト(椎葉司朗代表、4人)は、9年前から鶴富屋敷横の厳島神社内の人工池でホタルの飼育を開始した。「4年目に初めて1匹が舞った時は涙が出るほどの大感動だった」とし、今はイモリが増えていくことを懸念しているという。

 その後、飼育方法や街灯問題、活動人員の確保などについて意見を交わした。

 このうち街灯について、延岡市の北川やっちみろ会長井支部(工藤力男、竹林国興代表、24人)は、「道路を管轄する国交省に伝えたところ、光の拡散を抑えるカバーを取り付けくれた」と紹介。別箇所では同様のライトで対応していることも説明した。

 また、人員確保については、すでに小中学校と連携して活動している団体も多く、「子どもに会員になってもらうのはどうか」「いかに子どもを巻き込むかが大事」などの意見が出されていた。

 宮崎市から参加した檍地域まちづくり推進委員会環境部会の赤星光宏事務局長(69)は、今年3月に門川高校でホタルの上陸を初めて見たといい、「とっても神秘的で感銘を受け参加した。良い勉強になったので、ぜひ次回もお願いしたい」と充実した様子。

 吉田さんは「次回、9日得た学びを成果として発表してくれたらうれしい。今回は参加できなかった団体や、まだ知らない団体もあるのでもっと広げていきたい」と話した。

◆13日までホタル展−門川町役場

 門川町と門川高校ホタルプジェクト班による「ホタル展inかどがわ」が、13日まで同町役場の1階町民ラウンジで開かれている。時間は午前9時〜午後5時。

 ホタル展は同校のホタルをはじめ、日向市、西都市、大分県佐伯市などで吉田さんが撮影したホタルの写真を中心に十数枚展示している。

 問い合わせは町総務課(電話門川63・1140)。

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