本紙掲載日:2023-08-09
(8面)

着物に親しむ−浴衣姿に笑顔

恒富中1年生、着付けに挑戦

 和服の着方を学ぼうと、延岡市立恒富中学校(佐藤省吾校長、228人)の1年生83人が、家庭科の授業の一環で浴衣の着付けに挑戦した。学習支援を行うNPO法人学校支援のべおかはげまし隊のメンバーや、着物に親しむ地域の人ら講師の助けを受け、生徒全員が楽しみながら浴衣姿に変身した。

 家庭科専任の教諭がいない同校では昨年度から、はげまし隊ら地域の人たちが着付けと調理の実習を支援。浴衣は、昨年度まで地域コーディネーターだった佐藤妙子さん(72)の呼び掛けに、地域の人たちが自宅にあった浴衣を寄贈し、1学級分の浴衣セットがそろった。

 授業は7月27日にかけて1学級ずつ行われ、このうち2組の授業では、生徒25人が好みの浴衣を選び、講師13人の手助けを受けながら着用した。

 立体的で着丈も決まっている洋服と違い、体に合わせて着丈を決め、ひもで固定する工程があることを学んだ後、生徒たちが「一番難しかった」と口をそろえた帯結びへ。女子は文庫結び、男子は貝の口を、講師が2、3人がかりで着付けて教えると、生徒は何度も鏡で姿を確認し、満足そうな表情を見せていた。

 酒井瑠星さん(12)は「帯を作るのは一番難しかった。浴衣も時にはいいなと思った」と笑顔。甲斐朝陽さん(13)は「思ったよりも難しかった。もしできれば、祭りなどに行くときに自分で着てみたい」と話した。

 写真撮影後には、「脱ぎたくない」と漏らすほど気に入った生徒たち。畳み方も教わり、うまくいくたびに拍手が起こっていた。

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