本紙掲載日:2023-08-14
(7面)

昆虫採集の楽しさ知る

〃虫博士〃の安本さん、講師に迎え−延岡・おやこの森


 延岡市山月町の延岡子育て支援センターおやこの森(小澤のり子施設長)で5日、自然と環境について考えるイベント「虫とあそぼう」が開かれた。市内外から親子約50人が参加して、自然を通して命の尊さを学んだ。

 〃虫博士〃こと、宮崎昆虫同好会幹事の安本潤一さん(70)を講師に迎え、施設の裏山で昆虫採集を行った。出発する前に危険な虫を集めた標本を囲んで、見つけたら注意するようムカデやハチの特徴を確認した。

 虫網を持った子どもたちは、大きなカマキリやチョウ、セミなどを捕まえようと奮闘。小雨で湿った土を念入りに調べ、ミミズやカタツムリなど昆虫以外の生き物も思い思いに捕まえた。

 室内に戻ると早速、子どもたちは虫籠の中身を見せながら捕まえた生き物を発表。安本さんによる解説もあり、ナガサキアゲハの羽の色や生息地、オスとメスで特徴があることを説明すると、子どもたちは興味津々に話を聞いていた。

 厚紙とセロハンテープを使った簡易的な標本作りでは、オオクロヤブカとヒトスジシマカの2種類をルーペで観察。脚のしま模様や長さなどを確認した。

 午後からは、高学年の子どもたちも参加し、本格的な標本作りを体験。虫の形を待ち針などで整えて乾燥させる「展足(てんそく)」やチョウの「展翅(てんし)」に挑戦した。

 幼少期から参加しているという濱砂天都さん(東小4)は、「虫はかっこいいから好きになった。きょうは虫をあまり捕まえられなかったけど、観察するのが楽しみ」と目を輝かせた。

 安本さんは、「昆虫採集をするには、地理や気候、時期や生態などを見極める総合力が求められる。これを機に魅力を知ってもらえたら」と話した。

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/