本紙掲載日:2023-08-14
(2面)

延岡市学校保健研究大会

知識を基に判断できる力を

◆子どもの健康課題−改善に向け情報共有―

 第69回延岡市学校保健研究大会は6日、市役所講堂であった。市内の公立幼稚園、小中学校に通う子どもや教職員の健康管理に関わる医師、歯科医師、薬剤師、養護教諭、栄養教諭、保健主事、PTAらでつくる市学校保健会(大重明広会長)と市教育委員会が、情報共有や課題研究のため年1回開いている。

 例年は延岡総合文化センター大ホールに大人数を集めて実施しているが、昨年に続き感染症対策として、オンラインも活用して縮小開催とした。

 開会に際し、大重会長は「子どもたちの健康課題が多様化・深刻化する中、子ども自身が正しい知識に基づき、自ら判断できる力を養うことが必要」と説明。「学校、家庭、地域が連携して、みんなで子どもたちを育てていく社会が求められる」と訴え、教職員の働き方改革も含めて同保健会で改善していけるよう協力を呼び掛けた。

 続く表彰式では、長年にわたり児童・生徒と教職員の健康の管理、保持、推進に尽力した学校内科医の米田敬三さん、学校歯科医の甲斐久順さん、学校薬剤師の中川孝さんの功績をたたえた。

 この後、スマホ依存防止アドバイザーで公認心理師の堀省吾さん(れいめい高校生徒指導部長)が「スマホ依存と生徒指導」と題して講演。また、県産婦人科医会会長の川越靖之さん(県立看護大学教授)が「宮崎県から子宮頸(けい)がんを撲滅しよう」をテーマに話した。

 このうち、川越さんは子宮頸がんについて、日本は欧米に比べ検診受診率、ワクチン接種率が極端に低いため罹患(りかん)する人が多く、その中でも宮崎県は罹患率が全国で最も高いと指摘。特に若い世代が多いとして、「ワクチンはウイルス感染を14年以上予防し、性的接触前の接種がとても効果的」などと理解を求めた。

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