本紙掲載日:2023-08-19
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県内初、オンライン学習支援

9月1日から開始−延岡市教委

◆不登校の児童生徒対象

 延岡市は9月1日から、不登校児童生徒を対象にしたオンライン学習支援を開始する。県内では初の取り組み。今年度は中学生、来年度からは小学生にも対象を広げる予定で、18日時点で中学1〜3年生の男女6人の受講が決まっているという。学校長判断にはなるが、基本的に「出席扱い」にするという。

 市教委によると、7月時点で不登校の小学生は38人、中学生は118人。国の生徒指導諸課題調査によると、2018年度と21年度で比較すると小学生で26人、中学生で47人と大幅に増加しており、結果が発表されていない22年度分はさらに増える見込みという。

 危機感を抱いた市教委は、先進自治体の視察などを重ねて準備。今年度からは「誰一人取り残さない『新たな学びのフィールド』構築事業」として、カリキュラムの作成などを行ってきた。

 学校への復帰を目指して市教委が運営するアウトリーチ・オアシス教室もあるが、7月時点での利用は20人。オンライン学習支援では、学校にもオアシス教室にも通っていない児童生徒を主対象とし、「社会とつながること」を目指す。

 配信は熊野江小を拠点とし、元中学校校長の学習支援員2人が勤務。今年度は月、水、金の週3回、朝の会や帰りの会を含む午前9時40分〜正午、学校から貸与されているタブレット端末に入る学習ソフトなどを使った学習やチャットでの対話を行う。

 18日の定例記者会見で読谷山洋司市長は、「学校にきづらくても、子どもたちがずっと社会とつながり続けることを実現することで、誰一人取り残さないことを実現していきたい」と話した。

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