本紙掲載日:2023-09-04
(3面)

チャットGPT活用法学ぶ

高千穂町で開かれた「よろずコワーキングキャラバン」

高千穂でワーキングキャラバン

 県よろず支援拠点の出張相談会「よろずコワーキングキャラバン」が8月31日、高千穂町三田井のコワーキングスペース452であり、県北の事業者ら6人が事業展開におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)活用法などを学んだ。主催は県産業振興機構(松浦直康理事長)。

 よろず支援拠点は、中小企業庁が全国に設ける無料の経営相談所。県内には4拠点(延岡、宮崎、都城、日南市)がある。各所に多彩な専門分野のコーディネーター22人を配置し、中小企業や小規模事業者が抱える経営上の相談に幅広く対応している。

 この取り組みをより多くの人に知ってもらおうとコワーキングキャラバンを初開催した。11月までに、拠点がない5自治体を回る。高千穂町は8月の椎葉村に続き2回目。今後は高鍋町、小林、西都市での実施が予定されている。

 この日は、宮崎市でウェブデザインやコンサルティングなどを手掛ける小園勝之さん(40)と松田敬一さん(46)が、順に「今さら聞けない!チャットGPT活用法あれこれ」「SNS動画制作&動画活用セミナー」と題して講話した。

 小園さんは、入力した質問に対してAI(人工知能)が対話形式で回答する「チャットGPT」について、書物約20万冊分の知識がある一方、2021年9月までの学習データしか持っていないことに言及。

 質問が不的確な場合は有効な回答が得られないこともあるとしながらも「要点を押さえれば部下や相棒のような働きを担ってくれる」と紹介した。

 執筆や業務タスクの管理といった用途を挙げ、近年、チャットGPTが注目されている理由については「変化が激しく情報量が多い現代において、進化に順応できなければ効率や生産性の向上が見込めない」と強調した。そして―

▽的確な質問でトークン(文字列)数を抑える
▽検索ツールとして使わない
▽発想の柔軟性やとっぴさを持つ
▽しつこく聞く
▽トークンの換算基準である英語を活用する

 といった鉄則を伝え、有効活用を促した。

 日之影町で放牧などを営む岩田篤徳さん(72)=岩井川=は「チャットGPTと動画制作の経験はあったが、より高度な知識を得ようと参加した。知らなかった用途やお薦めの編集アプリを教えてもらえたので、放牧のノウハウを広めるために役立てたい」と感想。

 県産業振興機構の青棒明主査(41)は「よろず支援拠点では、経営上のさまざまな相談を受け付けている。このような機会を通じて、取り組みの周知やコワーキングスペースの利用促進につながれば」と話した。

その他の記事/過去の記事

印刷には対応しておりません。
当サイトは、閲覧のみになります。

写真の販売:https://stg-yukan-daily.epitas.com/provider/
写真販売所ガイド:https://yukan-daily.co.jp/photo-guide/page/