本紙掲載日:2023-09-05
(7面)

家族連れら伝統漁法に挑戦

ちょんがけ大会−延岡の北川漁協

 延岡市北川町の北川漁協(長瀬一己組合長)が主催する「鮎(あゆ)ちょんがけ大会」が8月27日、延岡市北川町下塚の矢ケ内川で行われ、県内外から200人を超える家族連れなどが訪れてにぎわった。

 ちょん掛けは、釣りざおの先に針を仕掛け、泳いでいる魚を狙って引っ掛けて捕る漁法。同漁協ではこの日のために体長約20センチ、重さ100グラムほどに育ったアユ約300キロを放流。約150メートルの河川を上流から女性、小学生以下、中学生以上の3区画に分けて会場を設営した。

 同組合員から川に入る時の注意や釣り方について説明を受けた後、参加者は開始の合図に合わせて一斉に川の中へ。川面を見詰めながら魚影を探し、竹さおを操ってアユを狙った。シュノーケルや水中めがねを使う人もいたほか、仕切り網まで追い詰めて、手づかみに挑戦する人もいた。

 また、子どもエリアでは、漁協組合員がアユのいそうな場所を教えたり、さおの先を誘導したりしながらアドバイス。子どもたちからさおを預かって、実際に掛けて見せる光景も見られた。

 これまでに何度か参加している人の中には、周りが驚くような〃大漁〃を誇る人もあった。市内の富美山町から訪れた渡邉純子さん(71)は2回目の参加ながら、保冷バッグがいっぱいになるほどの釣果。北川町の出身で、子どもの頃から川遊びで泳ぎを鍛えていたといい、「川で泳いだり、手先を動かしてアユを掛けるのも健康づくりの一環。一緒に来たお友達と塩焼きでいただきます」と笑顔。

 4回目の参加という同市新小路の緒方蒼斗さん(尚学館小5)は、型の良いもの10匹ほどの釣果。「魚が来たら勢い良くさおを振るのがこつだと思います。(ちょん掛けは)好きだけど、普段はできないので楽しかった。アユはしちりんで焼いて食べます」と話していた。

 台風の影響で日程を変更したが、参加者は昨年よりも多く、会場は大にぎわい。長瀬組合長は「川にお神酒を上げたり、安全第一で運営しています。天候にも恵まれて良かった。毎年参加して腕を上げている若い女性もいますし、皆さんそれなりに釣れていたようです。多い人は40匹ぐらい釣った人もいたようですし、おいしく食べてもらえたら」と話していた。

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