本紙掲載日:2023-09-07
(9面)

九州王座つかみ取る「攻撃的、果敢に挑む」

FC延岡AGATA−9、10日に宮崎市で天王山

 県北からJリーグを目指すFC延岡AGATAは9、10日、宮崎市のアミノバイタルトレーニングセンター宮崎(シーガイア・オーシャンドーム跡)で九州リーグの17、18節に臨む。三つどもえで優勝を争う2チームとの最終決戦。桑原監督は「どちらかが引き分けでも優勝はない。攻撃的に、果敢に挑みたい」と力を込めている。

 九州リーグは現在、全18節のうち16節が終了。AGATAは13勝2分け1敗の勝ち点41、首位を勝ち点2差で追う。

 残る17、18節は宮崎市で集中開催。9日は午後0時半から3位のジェイリースFC(大分)と、10日の最終節は午後3時から首位のヴェロスクロノス都農(宮崎)と対戦する。

 桑原監督はジェイリースとの試合については「どちらが主導権を握るか。相手のリズムになる前に、攻撃か、守備で主導権を握りたい」。

 9日に勝てば、10日の〃宮崎ダービー〃は、天王山。「優勝決定戦となれば、戦術ではない部分、どちらの勝ちたい気持ちが上回るかという試合になる。その中でもいかに守備で相手の良さを消すことができるか。仮に消せなくても、粘り強く守れば必ずチャンスは来る。信じて戦えるか」と語った。

 7月末の前16節から1月強。監督は「フィジカル、技術は向上し、戦術の確認もできた。最後は気持ちになるが、選手が躍動できるように、その土台を整えてあげられれば」。

 主将の亀井は「昨季逃した優勝。目標としてきたサッカーに近づいてきている。しっかりといい雰囲気で臨み、守備も攻撃的にアグレッシブに。自分たちのサッカーで、全員で優勝したい」と充実した表情を見せていた。

◇宮崎市での応援呼び掛け

 「FC延岡AGATA応援協議会」(吉玉典生会長=延岡商工会議所会頭)やクラブは、9、10日に宮崎市である残り2試合へ、延岡から多くのファンが駆けつけるよう市民に呼び掛けている。

 目指すJリーグはJ1〜3のカテゴリーがあり、その一つ下が「JFL」。九州リーグで優勝すれば、全国の地域リーグ王者がJFL入りを争う地域チャンピオンズリーグ(CL)に出場できる。8月末の応援協議会理事会で、吉玉会長は「2試合でトップに立ち、次のステージに上がるチャンスをものにするため、従来以上に応援へ力を入れたい」と話していた。


◆「失点0」最後までこだわる−GK田渕

 16試合で6失点と高い安定感を誇るAGATAの守り。192センチの高さと素早い反応を武器に、最後尾を支えるGK田渕は「ゴールを守るという責任感によりこだわってきたが、それよりもチームとして『失点0』という意識を統一できている」と、一丸での守りに自信をのぞかせた。

 愛知県出身の24歳で、福岡大から加入し3年目。「昨季はこの時期は優勝争いではなかった。試合でも、去年なら諦めていた最後の局面で、飛び込んで足に当てるという場面があり、仲間の気迫が頼もしい」。チームの成長を感じている。

 残る2試合。「上位の相手で、ピンチは必ずくる。技術もだが心が大事。全員が同じ方向を見て、我慢強く守れば、必然的にチャンスは来る」。最後まで失点0にこだわるつもりだ。

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