本紙掲載日:2023-09-09
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甲斐義之さん(延岡)1等5位に

全国茶商工業組合連合会理事長賞を受けた甲斐義之さん(左)と三女の久美さん(延岡市北方町荒谷)

全国茶品評会釜炒り茶部門

 第77回全国茶品評会の出品茶審査会は8月22〜25日、福岡県八女市であった。釜炒(い)り茶部門で延岡市北方町荒谷の甲斐義之さんが1等5位となり、全国茶商工業協同組合連合会理事長賞を受賞した。1等は上位5人のうち、佐賀県の嬉野南部釜炒茶業組合の生産者が占め、県内からは唯一の入賞となった。


 全国から8部門に832点が出品された。宮崎県からは、普通煎茶10キロに3点、普通煎茶4キロに1点、蒸し製玉緑茶に2点、釜炒り茶に39点の4部門計45点が出品。このうち釜炒り茶の出品は本県と佐賀、熊本県の82点。

 審査は、外観と香気、水色、滋味の4項目で行われ、甲斐さんは200点満点中195点を獲得。2、3等には五ケ瀬町の3人、高千穂町の4人、延岡市の1人がランクインした。釜炒り茶以外の部門に本県の入賞者はいなかった。

 品評会は、茶生産の近代化と茶業経営の発展を図ることを目的に1963年から毎年開催。1等の1位から5位までには農林水産大臣賞などの特別賞が贈られる。褒賞授与式は10月28日に福岡県八女市で行われる。


◆甲斐さん家族で高い評価−妻も三女も好成績

 全国茶商工業協同組合連合会理事長賞を受けた甲斐義之さん(67)は、これまでに釜炒り茶の部で1等最高賞の農林水産大臣賞、農林水産省農産局長賞(1等2位)を受賞したほか、何度も1等に輝いた経験を持つベテラン。

 妻まち子さんと夫婦で釜炒り茶の生産を始めて約40年。まち子さんも3等(全体で16位)の好成績を収めたほか、今回は三女の久美さんも参考出品(表彰対象外)ながら、南九州の優秀な生産者の中で2等(同8位相当)に食い込むなど、生産者としての手腕が家族で高く評価された。

 甲斐さんは「上位入賞はうれしいけれども、やはりもう一度、1位(農水大臣賞)を狙いたいですね」と、さらに品質の高いお茶づくりを目指す。

 一方で、個人賞以上に地域が評価される「産地賞」が何よりの目標だという。久美さんとまち子さんの好成績も全体としての自信につながった様子で、「地元の若い生産者が頑張っています。みなさんのためにも、ぜひ産地賞を取りたいですね」と意気込みを話していた。

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