本紙掲載日:2023-09-11
(9面)

伊藤一彦さんの魅力に迫る

11月26日まで日向・若山牧水記念文学館

◆活動や多様な交流紹介する企画展

 歌人で若山牧水研究の第一人者、伊藤一彦さんの魅力に迫る企画展「伊藤一彦展」が10日から、日向市東郷町坪谷の若山牧水記念文学館で始まった。会場には歴代の牧水賞受賞歌人らが伊藤さんの人物像などをつづった直筆原稿や、宮崎南高校勤務時代の教え子で俳優の堺雅人さんが寄せた回想文など、約130点が展示されている。11月26日まで行われている。

 伊藤さんが昨年11月、旭日小綬章(芸術文化功労)の叙勲を受章したことを記念し、日向市、同市教育委員会、日向若山牧水顕彰会、若山牧水記念文学館が開催。十屋幸平市長は「貴重な資料が多数展示されているので、ぜひこの機会に多くの方に来館いただきたい」と述べた。

 展示は「短歌との出会い」「牧水との出会い」「宮崎でうたう」で構成。親友の歌人福島泰樹さんから寄せられたエッセー、牧水賞受賞者が伊藤さんを詠んだ直筆の短冊、牧水を詠んだ30首などを展示しているほか、歌人として、牧水研究家としての活動をパネルなどで紹介している。

 伊藤さんは「感謝の気持ちでいっぱい。今後も若山牧水という偉大な先輩の後に続く1人として歌に精進し、牧水顕彰にさらに努力したい」と話した。

 伊藤さんは宮崎市出身。早稲田大学在学中に作歌を始める。「心の花」所属、「現代短歌・南の会」代表。歌集「微笑の空」で迢空(ちょうくう)賞、歌集「月の夜声」で齋藤茂吉短歌文学賞を受賞。若山牧水賞などの選考委員を務める。若山牧水記念文学館館長。

 開館時間は午前9時〜午後5時(入館は同4時半まで)。月曜休館。入館料は小中学生100円、高校生以上310円。20人以上の団体は2割引き。

 また、10月8日午後1時半から、同館ラウンジで伊藤さんの講演「短歌と人生」が行われる。定員は先着50人。定員に達し次第、締め切りとなる。

 問い合わせ、申し込みは同館(籠向68・9511)まで。

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