本紙掲載日:2023-09-14
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豚熱ワクチン接種−知事「今月下旬に開始」

「可能な限り前倒しスタート」県議会9月定例会で

 豚熱のワクチン接種について河野俊嗣知事は13日、今月中のスタートを目指していることを明らかにした。

 同日開かれた県議会9月定例会代表質問で、日睛朧豕聴(自民、宮崎市区)の質問に答えた。

日盖聴は、県内で豚熱が発生した場合、地域経済に甚大な影響が及ぶことを懸念した上で、国が本県を含む九州7県をワクチン接種推奨地域に設定したことに触れ、対策を質問した。

 河野知事は、接種態勢の構築や資材の準備を早急に整え、「九州各県とも連携しながら、開始時期を可能な限り前倒しし、今月中のワクチン接種のスタートを目指している」と答弁した。

 また、「野生イノシシでの感染状況調査も対象頭数を増やして行うなど、最大限の緊張感を持って防疫体制の強化に取り組む」と述べた。

 佐賀県での発生を受けて県は先月末、緊急防疫会議を開き、飼養衛生管理基準の順守や早期通報の徹底などを確認。今月には、ワクチン接種を担う登録飼養衛生管理者を養成する研修会を実施している。

◆南九州3県で足並みそろえる

 河野知事は代表質問後の取材で、豚熱ワクチン接種時期について、南九州3県で足並みをそろえて取り組むため、熊本、鹿児島両県の開始日に合わせる形で9月下旬に接種を開始したい考えを示した。

 県は当初、11月上旬の接種開始を目指していたが、各県の対応が異なれば豚の流通に制約が生じることが想定されるため、同じタイミングでの初回接種開始など足並みをそろえた取り組みを3県で調整していた。

 県家畜防疫対策課によると、県は現在、ワクチンを接種できる登録飼養衛生管理者養成の研修会を実施しているが、500人以上が見込まれる予想以上の申し込みがあり、接種を開始できる見通しが立ったため実施の前倒しを判断したという。

 本県の初回接種の対象となる飼養豚は県内350農場の約80万頭。初回接種の期間を50日程度と見込み、11月中の終了を目指す。

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