韓国料理について学ぶ

医師の講演や試食通し・延岡

　講演と試食を通して学ぶセミナー「『医食同源』韓国料理から健康を知ろう！」が３日、延岡市駅前複合施設エンクロスであった。市民約４０人が参加。未病に効果的として注目されている韓国料理について、現地の医師から学んだ。

　セミナーでは、韓国で乳房クリニック協会の会長などを務める林載陽医師が講演した。林医師は医師歴４３年の乳がん専門外科医。１２年前に伝統家屋の待合室や花のある庭、料理ができるスペースを設けた病院を建てた。自身は手製の体に優しい料理を食べて２５キロの減量に成功しており、それらの理由を語った。

　３０年前、韓国での乳がんの患者数は年間およそ３０００人だったが現在２万６０００人ほど。今後も３倍程度は増えると考えられるという。

　乳がん増加の理由として、西洋化した食習慣の変化を挙げた林医師。「おなかいっぱい食べても健康的に痩せる方法を考えた。カロリーを少なくし、野菜中心の食事をすることがおすすめ」と、自身も実践した食事について紹介した。

　具体的には、�〔邵效羶瓦如�肉を食べる場合は脂身のない赤身をゆで、野菜と一緒に食べる�⇔鼠�を簡単にし、平日はご飯とおかず１品にする�Ａ肝格瓦鰺僂ぁ▲丱拭爾篋重�不使用で自分で焼いた健康的なパン、大量の野菜にチーズ、果物、ナッツ、豆などを入れたサラダを食べて満腹感を得る�ぃ影�２食にし、夕食を食べたら朝食を取らないなど、毎日１６〜１８時間、食事をしない時間をつくる―の四つ。

　また、乳がん専門医として女性患者を診てきた林医師が最もよく聞いたのが「女性として台所から解放されたい」との声だったといい、自身も料理することで「男性が台所で料理できないといけない」と講演で話すようになったという。

　食について「簡単に作って、簡単に食べよう」という自身の考えを述べ、「栄養が多すぎる時代。必要な食事だけをし、体を軽くすることが健康を維持する方法。韓国も日本も、以前は簡単で健康的な食事だった。私たちの食事をもう一度考えて」と呼び掛けた。

　参加者はメモを取るなど熱心に受講。１階のキッチンスペースでは、金亮希シェフが県産野菜をふんだんに使って３色のナムル、海鮮ネギチヂミ、チャプチェを作り、講演後に振る舞われた。