本紙掲載日:2023-09-22
(1面)

どうするカワウ被害対策

カワウ被害対策に関する研修会(20日、宮崎市)

アユ資源の持続的利用へ−県内水面漁連講演会

 県内水面漁業協同組合連合会(江上敬司郎会長)は20日、本年度の研修会を宮崎市のニューウェルシティ宮崎で開いた。水産研究・教育機構の坪井潤一主任研究員が「カワウ被害対策を含めたアユ資源の持続的利用に向けた取り組み」をテーマに講演。同漁協関係者ら約100人が理解を深めた。

◇巣にドライアイス投入

 坪井主任研究員は「モニタリングが一番大切。被害を減らすには敵のことを知らなければいけない」と強調。ねぐらや繁殖場所を把握、管理した上で、「飛来防除対策になる」と餌場での銃器捕獲を勧めた。

 一方、繁殖場所での銃器使用は「カワウが散ってその先々で増え、被害が全域に及んでしまう」と控えるよう警告。1箇所に集め、ドローンで巣にドライアイスを投下し、卵を冷やして繁殖を抑制する必要性を訴えた。

◇生息数が急増

 祝子川漁業協同組合長でもある同連合会の江上会長は「生息数がここ数年、急激に増加しており、食害による水産資源への影響が懸念されている」と述べ、「県と一緒に対策に取り組みたい」と話した。

県水産政策課によると、カワウによる被害や飛来数に関する調査は2019年から県内水面振興センターに委託しており、結果を踏まえて対応を検討する方針。ドライアイス投入は昨年度小丸川で実施し、13巣の卵20個を処理したという。

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